この記事では、「順延」と「延期」の違いを分かりやすく説明していきます。
「順延」とは?
「順延」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「順延」は「じゅんえん」と読みます。
「順延」は「順繰りに期日を伸ばしていくこと」という意味があります。
例えば、高校野球の甲子園大会は、あらかじめ日程が決まっていますが、甲子園球場には屋根が付いていないため、雨が降ると試合をすることができません。
そのため、雨天中止になった場合は、試合のスケジュールを順繰りに伸ばしていくことになります。
今日行われる予定だった試合は明日に、明日行われる予定だった試合は明後日に、という具合に期日を順繰りに伸ばしていきます。
このような様子を「甲子園大会は、雨天の場合、順延する決まりがあります」などと言います。
逆に、今日行われる予定だった試合を、明日行わず明後日以降に回し、明日行われる予定だった試合を、明日行うような場合は、「順延」と呼びません。
「延期」とは?
「延期」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「延期」は「えんき」と読みます。
「延期」は「期日や期限を延ばすこと」という意味があります。
例えば、美術展が開催されているとします。
たくさんのお客さんが入り、開催期間が終わろうとしているのに、まだまだお客さんが入りそうだという場合は、開催期間を延ばそうとするかもしれません。
このような時、「美術展の開催を、一週間延期する」などと言います。
また、美術展が始まる前に、台風などが襲ってきて、交通網が乱れた場合は、美術展の開催の期日を後ろに伸ばすかもしれません。
このような時は、「美術展の開催を来月に延期する」などと言います。
「順延」と「延期」の違い
「順延」と「延期」の違いを、分かりやすく解説します。
「順延」には、「順繰りに期日を伸ばしていくこと」という意味があります。
一方で、「延期」には「期日や期限を延ばすこと」という意味があります。
「順延」は「延期」の一つの形となり、逆に言えば、「延期」の一形態が「順延」ということになります。
そのため、「順繰りに期日を伸ばす場合」のみ、「順延」という言葉を使い、それ以外の場合は「延期」という言葉を使うことができます。
先ほどの、甲子園大会の例のように、スケジュールを順繰りに後ろ倒ししていく場合は「順延」となり、中止になった試合だけ、後回しにするような場合は、「延期」となります。
このように、「順延」は「延期」の中の一つで、「順繰りに期日を伸ばす場合」の身に使うと覚えておくといいのではないでしょうか。
まとめ
「順延」と「延期」の違いについて見てきました。
「順延」と「延期」には、明白な意味の違いがありました。
「順延」という言葉を使う場合は、「順繰りに期日を伸ばす」ときだけにして、それ以外は「延期」という言葉を使いましょう。
どちらか判断がつかない場合は、「延期」と言っておけば間違いないでしょう。