この記事では、「顔を立てる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「顔を立てる」とは?意味
尊敬する人の名誉に尊敬の念を込めて保たれるようにすることが「顔を立てる」の意味になります。
敬意を払うべき相手に対して自分が尊敬しているという気持ちを込めて、他人が人前で恥をかかないように振る舞うそのさまを言い表す言葉です。
世間に対しても対面が保たれるようあえて自分は控えめな態度や行動を見せて、上司や親、同僚など親しい人が尊敬されるように考慮するさまを表せます。
元々は「両目を立てる」という言葉からきている言葉であり、目を際立たせて栄光で輝かせるという意味の言葉になります。
「顔を立てる」の概要
位が上の人や、目上の人の方が目立てるように、人から尊敬されるよう自分はあえて目立たないようにするときに使うのが「顔を立てる」です。
自分のことよりもこの人の話を聞いてもらい、素晴らしいことを言う人だと感じてほしいと思ってもらえるよう位置を譲るというときに使いますし、控えめな態度を見せて、存在を消すようにして隣にいる上司や親に人の目線がいくように計らうという意味合いにもなります。
顔を立てられた人は立ててくれた人の粋な計らいに嬉しく感じ、お互いにいい関係をきずける言葉でもあります。
「顔を立てる」の言葉の使い方や使われ方
大事な話し合いをするときは部下の自分よりも上司や先輩と話し、良い方向へと向かうようにしてほしいと思うとき「上司の顔を立てる」「先輩の顔を立てる」と職場で使われています。
家に来た大事なお客様であったとき、親が挨拶できるよう前に立ってもらって会話してもらい、子供は後ろに立って話を聞く状態にして、この家を一番支えている人であるという「顔を立てる」と伝えるのです。
たいていは年上や年配の人の存在が目立つようにするときに使う言葉ですが、ときに立派な行いをしたとか、人に自慢できるような素晴らしい部下や年下を目立たせて、紹介するときにも使います。
類義語の「花を持たせる」は、尊敬する人が中心に立つようにして花が咲いたように華々しく立たせるという意味になり、対義語は「顔に泥を塗る」と名誉を傷つける意味があるため使う際には注意が必要です。
「顔を立てる」を使った例文(使用例)
・研究の結果を発表するとき上司の顔を立てるためステージの裾から見ることにした。
・社長である母親がまだ平社員の私の「顔を立てる」ため人前で話す機会を与えてくれた。
・彼女は俺の「顔を立てる」ため結婚式では控えめな衣装を選んだ。
上司を立てるために部下はあえて姿を消すためステージには上がらないようにして「顔を立てる」こともありますが、立場のある親は子供を心配するあまり平社員であっても人前に立たせ、自分をアピールできる機会を与えることもあります。
また、立てる側が反対に自分の存在を目立たなくして、顔を立てたい人を目立たせるという行為のときも使える言葉です。
まとめ
尊敬する人はいつまでも多くの者から愛され、注目を浴びて欲しいと思うものです。
そのようなときに「顔を立たせて」輝いてほしいと後押しする意味でも使われる言葉になります。
愛する人や素晴らしいと思う人に対しては顔を立てて、栄光を輝かせ、いい関係をきずける間柄にしてみるといいでしょう。