この記事では、「鬱展開」【うつてんかい】の意味や使い方、例文などを分かりやすく説明していきます。
「鬱展開」とは?意味
「鬱展開」【うつてんかい】とは、最初は楽しい気分で観ていた視聴者でしたが、中盤から救いようのない重苦しい空気が漂ってくる場面展開になり、暗い気分に陥ってしまうことを意味しています。
この言葉は、電子掲示板のアニメファンが集まる板で使われているスラング用語で、「受け入れる者にとって精神的な衝撃を受けてしまう悲劇的な展開の作品に対して使われています。
「鬱展開」の概要
インターネットで広まった俗語である「鬱展開」は、登場人物が大怪我を負って敗れたり、理不尽な最後を迎えて死ぬ、仲間であるのに傷つけ合って全滅するなど、見たくないような場面を強調し、視聴者が一番恐れ、観れば鬱病を発症してしまうストーリーの作品に使われています。
酷い場面を目の当たりにして鬱病になった人の症状を分かりやすく省略して言い表したのが「鬱展開」です。
応援していた登場人物であるのに、悪者に仕立てあげたり、精神的に追い込んで自滅させる、血がドバドバッと流れ落ち、絶命する場面は視聴者の生活にも影響するほど精神的にショックを受けます。
とくに、中盤から最後まで立て続けに救いようがない酷い場面展開が見られる作品は視聴者へ与える衝撃は大きく、憂鬱になった視聴者に追い討ちをかけ、バッドエンドで終わるときはもう倒れてしまいそうになるわけです。
「鬱展開」の言葉の使い方や使われ方
自分が好きな登場人物が悲劇的な死に方をしたとか、目を覆いたくなるほど衝撃的な最後を遂げたなど恐ろしい展開を目にしたとき、もう具合が悪くなるどころか、復帰不可能な状態になってしまうほど精神が病み、立ち直れなくなったとき「鬱展開」と使います。
視聴者の中には現実で嫌なことがあったから少しでも作品を観て明るい気持ちになりたいと思うので、元気を貰いたいと思って作品を観るのに、爆弾を投げられて手足が吹き飛んだだの、仲間に裏切られて悲惨な結果になっては悲しい気持ちになってしまうでしょう。
このように、精神的に落ち込むような作品を楽しんでいるとき憂鬱な気分になり、心が激しく動揺する場面展開を「鬱展開」と言い、アニメオタクの間ではいかに自分の気持ちが暗くなったかを表すときに使われています。
「鬱展開」を使った例文(使用例)
・『人々に夢を与える二次元系映像作品にはグロテスクな鬱展開はいらない』
・『悪趣味な鬱展開の作品になってしまうのならそんなものは観たくない』
・『登場人物の性格が酷く変わったり、やたらとエロを入れてくる鬱展開はがっかりだ』
現実には楽しいことがないからこそ作品で夢を与えてもらいたいと思って視聴しているのに、気持ち悪さを覚えてしまう場面はいらないという娯楽作品好きもいます。
また、ただの悪趣味になるような安価な鬱展開もまた視聴者を暗い気持ちにさせますし、設定の矛盾を感じさせるような登場人物の性格や個性、趣味が大きく変わってしまう設定もいらないと思うわけです。
まとめ
視聴者に夢を与えるどころか、恐怖心を与え、悲しい気持ちにしてしまう「鬱展開」は決して笑えるものではありません。
かえって見なかった方がよかったと思うと鬱病を発症しますが、その現実を受け入れるのも一つの新しい視聴のあり方になりますので、酷く悲観せず、作品を最後まで楽しみ、原作者の意向を受け入れるのも一つの観方です。