「複雑」と「煩雑」の違いとは?分かりやすく解釈

「複雑」と「煩雑」の違い意味と使い方

普段から目にすることが多い「複雑」、この言葉によく似た「煩雑」という言葉を知っていますか。

見たことがあるという方もいるかも知れませんが、まったく知らなかったという方もたくさんいるかもしれません。

日常生活でよく使う「複雑」も、意味をしっかりと覚えている方は案外いないのではないでしょうか。

「複雑」「煩雑」は、字面は似ていますが、実際はどういった意味を持つ言葉なのか、覚えておくと今後役に立つことがあると思います。

それでは、この記事では、「複雑」「煩雑」の意味の違いについて分かりやすく説明していきます。

「複雑」とは?

「複雑」とは、物事の関係や事情などが込み入っていることを指します。

入り組んでいて、簡単には説明したり理解したりができない状態のことも言います。

「複」はいろいろな物事が絡み合っていること、「雑」はまとまりがないということを意味しており、その組み合わせが「複雑」であると考えるととてもわかりやすい言葉だと思います。

また「複雑」という言葉自体には感情は含まれておらず、ただ単に物事が入り混じっていて理解しにくいといった意味だけを持つ言葉です。


「煩雑」とは?

「煩雑」とは、物事が込み入っていてわずらわしいことを指します。

ちなみに読み方は「はんざつ」ですので、注意が必要です。

類語には「厄介」「面倒」があります。

それぞれ「煩」には面倒であることやうるさいこと、「雑」はまとまりがないことを意味しており、単に物事が入り乱れているだけでなく、たくさんの物事が入り乱れていてわずらわしくなってしまったということをあらわしています。

「煩雑に?」「煩雑な?」といった使い方をします。


「複雑」と「煩雑」の意味の違い

「複雑」「煩雑」は、字も似ていますし意味もかなり似ている言葉でした。

「煩雑」については初めて知った方も多いと思いますし、どこが違っているのかを具体的に説明していきます。

「複雑」「煩雑」もどちらも、物事が入り乱れていて簡単には理解できないということをあらわしていました。

「複雑」は、ただ単に物事が入り組んでいることによって簡単には理解することが出来ないということを言います。

対して「煩雑」は、「複雑」の意味に加えて「わずらわしさ、面倒臭さ」があるのです。

つまり、物事が入り乱れていて簡単に理解できないことに、感情が含まれているかどうかが違うということなのです。

「複雑」を使った例文を2つ紹介

・『彼女の家庭環境はかなり複雑なようなので、あまり実家に帰りたがらない理由も分かるが、それについてなんと言ったら良いかは未だにわからないままである。』

・『ルービックキューブというのは不得意な人からすればものすごく複雑なパズルに見えるが、実はとても簡単だ。』

「煩雑」を使った例文を2つ紹介

・『取引先との手続きがいくつもあるのだが煩雑さに手間取ってほとんど進んでおらず、まだまだ時間がかかりそうだ。』

・『サイトのリニューアル作業をしていたが、もう少しで完成というところまで着てから、重大なミスに気がついた。修正するにはかなり煩雑な作業をしなければならない。』

「複雑」と「煩雑」の違いのまとめ

いかがでしたでしょうか。

簡単に言うと、「複雑」+「わずらわしさ」=「煩雑」ということでした。

「複雑」は知っていたけど「煩雑」は知らなかったという方も、しっかりとした意味を覚えることができたと思います。

ビジネスシーンで突然使われることもあるかもしれないので、正しく覚えておきたい言葉です。

それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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