この記事では、「依頼」と「照会」の違いを分かりやすく説明していきます。
「依頼」とは?
「依頼」には2つの意味があります。
一つは、やって欲しい事務や業務などを人に伝えることです。
イベントにある歌手に参加してもらいたいと考えていたとします。
考えているだけでは参加してもらえません。
そこで、歌手に対して「イベントに出演してください」といいました。
これは仕事に関係するお願いです。
この場合は「イベントに出演してください」というのが、やって欲しい事柄です。
それを人に伝えています。
このような、やって欲しい仕事を人に伝えることを「依頼」といいます。
もう一つの意味は、他人に期待をすることです。
やってくれるだろうと期待をすることをいいます。
実現することを望んで待っていることで、やって欲しいことを実際に口に出して伝えてはいません。
「依頼」の使い方
業務や事務に関して使用する言葉です。
文章や言葉など何らかの方法で伝えることをいいます。
「テレビのリモコンとって」というのも、やって欲しいことですが、このような日常的なことには使用しません。
「照会」とは?
「照会」とは、不明な点を組織や機関などに聞いて確かめることです。
ある人が身元不明で見つかりました。
本人に聞いても住所や名前などがわかりません。
身元がわかるものは所持していませんでした。
しかし、この人は制服を着ており、そこから勤務先だけはわかりました。
そこで、勤務先に問い合わせをして、この人の身元を確かめました。
この場合、不明な点が「ある人の身元」です。
組織や機関が「勤務先」です。
そして、不明な点を聞いて確かめています。
このような、わからない何かについて、どこかに聞いて確かめることを「照会」といいます。
「メガネをどこに置いたっけ?」などを家族に確かめることではありません。
このような事柄は些細なことです。
この言葉は、些細なことを確かめることを意味しているのではありません。
また、問い合わせをする場所は情報を持っている組織や機関で、個人ではないです。
「照会」の使い方
組織や機関などにわからないことを聞いて確かめる、という意味で使用をします。
この組織や機関とは、基本的な情報を持っているものを指しています。
個人に聞いて確かめることには使用しません。
「依頼」と「照会」の違い
前者の言葉はお願いをすること、後者の言葉は聞いて確かめることで、それぞれの言葉が持っている意味は違います。
「依頼」の例文
・『依頼をしてくれた』
・『監督から直々に依頼があった』
・『取材に協力してくれるよう依頼をする』
・『撮影の依頼をする』
「照会」の例文
・『銀行に照会をした』
・『履歴を照会する』
・『事務局に照会をする』
・『照会に対しての回答』
まとめ
一方はお願いすること、もう一方は確かめることで、それぞれの言葉が持っている意味は異なります。
使い方も違う言葉です。