この記事では、「粗方」と「大方」の違いを分かりやすく説明していきます。
「粗方」とは?
「粗方」は「あらかた」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ほぼ全部に近い部分」という意味で、全部とまではいかなくても、ほぼ全部に近い様子を言います。
2つ目は「だいたいの数量であること」という意味で、ざっと見てそれくらいの数量であると推察することを言います。
3つ目は「手入れが行き届いていない様子」という意味で、雑な仕上がりである様子を言います。
上記に共通するのは「ざっと見てそれくらい」という意味です。
「粗」は「おおざっぱな」という意味、「方」は「やりかた」という意味、「粗方」で「大ざっぱなやり方」になります。
「粗方」の使い方
「粗方」は「ほぼ全部に近い部分」「だいたいの数量であること」「手入れが行き届いていない様子」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「粗方だ・である」と使われたり、副詞として使われます。
基本的に、ほぼ全部に近い状態について使われる言葉です。
「大方」とは?
「大方」は「おおかた」と読み、主な意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとの大部分」という意味で、「粗方」と同じ意味になります。
2つ目は「世間一般として」という意味で、一般的な基準に照らし合わせていることを言います。
3つ目は「おそらく」「たぶん」という意味で、ほぼそうであろうという推量の意味を表します。
4つ目は「そもそも」という意味で、話題をまとめる為に切り出す言葉として使われます。
上記に共通するの「ざっくりと捉える」という意味です 「大」は「数量が多い」という意味、「大方」で「数量が多めのやり方」になります。
「大方」の使い方
「大方」は「ものごとの大部分」「世間一般として」「おそらく」「たぶん」「そもそも」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴って「大方そうだ・そうだった」と使われたり、副詞として使われたりします。
基本的に、ものごとのほぼ全部に近い状態や、普通に考えてそうであろうと思われる基準に使われる言葉です。
「粗方」と「大方」の違い
「粗方」は「ほぼ全部に近い状態」という意味です。
「大方」は「ほぼ全部に近い状態」「普通に考えてそうであろうと思われる基準」という意味です。
「粗方」の例文
・『うちの部署では同僚の粗方が大卒だ』
・『今日やるべきことは粗方片付いた』
・『懇親会には粗方30人くらい参加するだろう』
・『引っ越しの準備が粗方終わった』
「大方」の例文
・『おっしゃることは大方理解できました』
・『新商品に関して、社内で大方の意見は肯定的だった』
・『大方二日酔いで起きられないんだろう』
・『家の骨組み部分は大方出来上がっている』
まとめ
今回は「粗方」と「大方」について紹介しました。
「粗方」は「ほぼ全部に近い状態」、「大方」は「ほぼ全部に近い状態」「普通に考えた基準」と覚えておきましょう。