「ギブアップ」
ギブアップは、誰でも知っている言葉だと言えるでしょう。
改めてこの言葉の解説となると、その成り立ちや使うべき場面、英語として使う場合との微妙な違いなども含め、詳しく見ていきたいと思います。
日本では比較的軽く使われる言葉ですが、ネイティブな英語圏の人はそれよりも多少重い意味で使っているという点には特に注目です。
「ギブアップ」の意味
ギブアップは、「諦める」時にそれを伝える為に使います。
一番有名なのがプロレスにおいて使われる例で、この「ギブアップ」と一言発すれば、その時点で負けとなります。
その他のスポーツでも、自分の負けだと宣言する時に使われることがあります。
スポーツ以外でも、日常の生活中で何かを「諦めた」という意味で使うことができるので、広い場面で使われている言葉の1つです。
例えば、パズルをしていて詰まってしまった時にギブアップだと言えば、「もう無理だ」と諦めたことになる訳です。
「ギブアップ」の言葉の使い方
ギブアップは、意外と使いやすい言葉です。
略して「ギブ」とだけ使われることも多く、「あーもうギブ」(あーもう諦めた)と使っているようなシーンも多く見掛けます。
語源はもちろん同音の英語ですが、すっかり日本語として定着していると言ってもいいほど日常生活に溶け込んでいる言葉となっています。
相手に対して「もうギブアップする?」(もう諦める?)と使うことも多いでしょう。
「ギブアップ」を使った例文・短文(解釈)
ギブアップを使った例文や短文です。
日本語として普通に使っている例なので、後述する英語での使い方とは多少異なります。
「ギブアップ」の例文1
「それくらいでギブアップするとは情けない」
このような使い方もよく見掛ける言葉です。
何かを簡単に諦めてしまった人にそれについて揶揄する使い方となっていますが、この他に「まだまだ諦めるのは早いぞ」などと励ましの意味で使うこともできます。
「ギブアップ」の例文2
「攻略サイトなどに頼らずにクリアを目指していたが、ここでギブアップだ」
最近ではどのようなゲームでも、それに関する攻略情報を載せているサイトがあるものです。
途中で詰まってしまったという時にはとても有用に活用できますが、そういった情報を一切利用することなく、自力だけでクリアするのが一番なのは言うまでもありません。
しかし、何日にも渡って同じ所で詰まっていては、逆に面白味が半減してしまうことも少なくありません。
そのような時には自力でのクリアはギブアップして、多少攻略情報に頼ってもいいでしょう。
「ギブアップ」の例文3
「あいつは何をやってもすぐにギブアップしてしまう」
いわゆる「根性がない」と言いたい例になります。
「ギブアップ」は何事に対しても、「諦める」ことをこの一言で表現できる為、使いやすさ抜群が言葉です。
何事に対しても諦めが早い人にはよく使われるかも知れません。
「ギブアップ」の例文4
「柔道にもギブアップがあると知った」
対戦形式で行われるスポーツ競技には、大抵この「ギブアップ」(負けの宣言)が採用されています。
柔道では主に締め技の最中に、このまま脱出できない(負ける)と思った時に相手の体のどこかを3回連続して軽く叩くとその意味になります。
この形での宣言は総合格闘技でも同様です。
柔道ではこのギブアップは「参った」と言い、総合格闘技では「タップ」と表現します。
言葉こそ違いますが、どれもギブアップして自らの負けを認めたということです。
「ギブアップ」の英語と解釈
「ギブアップ」の語源は英語の“give up”なのは言うまでもありませんが、この英語での“give up”は、日本語として使うより場面が限定されます。
それは、英語では、ただ「諦める」という意味ではなく、「努力したが諦めざるを得ない」という場合に使う言葉だからです。
よって、上で挙げた「あーもう諦めた」という表現には“give up”とは使わず、“abandon”の方が向いています。
この言葉は比較的軽く「諦めた」と言いたい時の表現です。
また、「諦めるな」を表現する場合に「ネバーギブアップ」と使うことがありますが、これも英語では意味が強過ぎてしまうので(死んでも諦めるな、といった意味になってしまいます)、“don’t give up”としておきましょう。
“never”は生涯を掛けるくらいの意味を表現する言葉なので、そう簡単に使ってはいけません。