「神妙にお縄につけ!!」
時代劇や時代小説など、歴史を題材とした作品で見聞きする有名なこのフレーズ。
神妙?お縄につく?「神妙にお縄につけ」とはいったいどういった意味なのでしょうか?
この記事では、「神妙にお縄につけ」について分かりやすく説明していきます。
また、「神妙」や「お縄につく」の意味についても併せて解説します。
「神妙(しんみょう)にお縄(おなわ)につけ」の意味とは?
「神妙にお縄につけ」とは、「大人しく捕まれ」、「抵抗せずに逮捕されろ」という意味です。
「神妙にお縄につけ」が使われる例
時代劇や時代小説はじめとする歴史を題材にした作品などで、取り締まる側が逮捕するときに、犯人や容疑者へ向けた警告で使われるお決まりのフレーズです。
「神妙にお縄にかかれ」と言う場合もあります。
「神妙」の意味とは?
「神妙」は、複数の意味を持った言葉です。
1つ目は、「常人では到底及ぶことができないほどに行いや心がけが優れている」、「感心なさま」という意味です。
「奇特」や「殊勝」と同じ意味で、人の優れた振る舞いや行いに対する評価として、「神妙な心がけ」といった使われ方をしています。
2つ目は、「人知では到底計り知れないほど不思議なこと」という意味です。
「霊妙」、「奇々怪々」などと同じ意味で、物事の不可思議さや神秘さを指して「神妙不思議な現象」といった使われ方をします。
3つ目は、「普段と違い、振る舞いや態度が大人しく、素直なこと。
またはその様子」という意味です。
「控えめ」や「慎み深い」と同じ意味で、「神妙な面持ちで話を聞く」といった使われ方をします。
「神妙にお縄につけ」では、3つ目の「大人しく、素直な様子」という意味で用いられています。
ちなみに、古語としての「神妙」は「しんめう」、もしくは「しんべう」と読まれます。
「人の能力を超越した働き」や「健気」、「穏やかなさま」を意味します。
「お縄につく」の意味とは?
「逮捕される」、「捕まる」という意味や(おもに警察から)「手錠をかけられる」、「拘束される」、「取り押さえられる」という意味で用いられます。
「お縄につく」の由来とは?
昔は、警察にあたる役職の者が犯人や容疑者を逮捕する際に、手錠ではなく縄を利用していたことから「逮捕される」=「お縄につく」という表現がされるようになりました。
同じ意味で「お縄を頂戴する」や、略した形で「お縄になる」といった言い方もあります。
現代でも俗語として、「逮捕される」の言い回しで「お縄につく」や「お縄になる」という表現が使われているようです。
まとめ
「神妙にお縄につけ」とは「大人しく逮捕されろ」という意味です。
時代劇や時代小説など、歴史を題材にした作品において、取り締まる側が逮捕をするときに、犯人や容疑者へ向けた警告で使われるお決まりのフレーズです。
現代でも、「逮捕される」の俗語として「お縄につく」や「お縄になる」という表現がされています。