この記事では、「姑息」と「ずるい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「姑息」とは?
「姑息」は「こそく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は元の意味で、「一時的に間に合わせること」という意味で、その場しのぎに間に合わせることを言います。
2つ目は上記から変化して「正々堂々と取り組まない様子」という意味で、適当にものごとを済ませてしまう様子を言います。
3つ目は更に変化して「卑怯な様子」という意味で、責任から逃れて楽をしようとする様子を言います。
「姑息」の「姑」は「しゅうとめ」ではなく、「しばらく」「とりあえず」という意味、「息」は「ほっとひと休みする」という意味、「姑息」で「とりあえずほっとひと休みすること」→「その場しのぎする」という意味で使われる様になりました。
「姑息」の使い方
「姑息」は「一時的に間に合わせること」「正々堂々と取り組まない様子」「卑怯な様子」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「姑息だ・である」と使われたり、形容詞として「姑息な」と使われたり、副詞として「姑息に」と使われます。
基本的に、その場しのぎで間に合わせることから、楽をする、卑怯などの意味で使われる様になった言葉です。
「ずるい」とは?
「ずるい」は「狡い」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「人を欺いて、自分が有利になる様にふるまうこと」という意味で、人を騙したり、不正なことをして自分が得をする様に立ち回る様子を言います。
2つ目は「自分のことだけ考えてふるまう」という意味で、人を出し抜いたり、情報をいち早く入手するなど、要領よくふるまうことを言います。
上記に共通するのは「自分が得をする様にふるまう」という意味です。
「ずるい」の使い方
「ずるい」は「人を欺いて、自分が有利になる様にふるまうこと」「自分のことだけ考えてふるまう」という意味で使われます。
形容詞として使われ、「ずるい人」「ずるい考え」など名詞を修飾して使われたり、副詞として「ずるく」と使われたりします。
基本的に、自分が有利になる様に、人を欺いたり出し抜いたりしてふるまう様子に使われる言葉です。
「姑息」と「ずるい」の違い
「姑息」は「その場しのぎで間に合わせることから、楽をする、卑怯などの意味で使われる」という意味です。
「ずるい」は「自分が有利になる様に、人を欺いたり出し抜いたりしてふるまう様子」という意味です。
「姑息」の例文
・『彼は社長に取り入るという姑息な手段に出た』
・『飲み会を断る為に仮病という姑息な手段を取った』
・『姑息な手段だが、ノリで貼り付けておこう』
・『問題集に解答を丸写しする姑息なやり方で提出した』
「ずるい」の例文
・『自分だけチケット予約するとはずるい』
・『彼女は男性の前ではぶりっこするずるい女だ』
・『人に仕事を手伝わせて自分は定時退社するはずるい』
・『彼はずるくて、会計時にいつもトイレに行ってしまう』
まとめ
今回は「姑息」と「ずるい」について紹介しました。
「姑息」は「そのばしのぎ」「転じて卑怯」、「ずるい」は「自分が有利になる様にふるまう」と覚えておきましょう。