気持ちをあらわす言葉は、日本に山のようにあります。
この記事では、「本気」と「本音」の違いを分かりやすく説明していきます。
同じような用語を正しくわきまえて、自信をつけていきましょう。
「本気」とは?
本気(ほんき)とはウソ偽りなく、全力で取り組むこと。
またはそうした様子です。
持っている力を全部出し切る、とても情熱的な言葉です。
本気を今どきの言葉になおすなら「マジ」。
最近の辞書には「本気」を当て字で「まじ」と読ませるものも出てきています。
まじめな気持ちを表しているから「本気をまじと読む」のだそうです。
本気は「本」と「気」のふたつの漢字に分けられます。
本には、心という意味があります。
また気は命のことを指します。
つまり心と命が、全力でぶつかった状態が本気。
全身をめいっぱい使って、ぶつかっていく様子を本気と言っているのです。
本気を使った言葉は、色々あります。
「本気になる」というのは、真面目にやるということ。
気持ちのスイッチを、切り替えることです。
またよく似た「本気にする」は、疑いもせず信じてしまうこと。
本気には純粋という意味もはいっています。
「本音」とは?
本音(ほんね)とは、素直に感じている気持ちのこと。
お世辞や相手への気遣いなどを省いた、その人の本当の感情です。
親しい人でないと、わからない気持ちです。
本音とよく比較される言葉に、建て前があります。
建て前とは、表向きの言葉。
それに対して本音は、裏に隠された感情です。
たとえば上司から膨大な仕事を頼まれたとき。
建て前では「ありがとうございます」と笑顔で応対しますが、本音では「チェッ」と舌打ちをすることもあります。
この表立っては見えない、隠れた部分が本音なのです。
仕事のシーンなどで本音を全開にするとぶつかり合ってしまうので、多くの人が本音を隠そうとします。
本音は悪いように見えますが、社会を円満にすごすために、時には必要なものなのです。
「本気」と「本音」の違い
どちらも「本」という漢字がはいっているので、見間違えやすい言葉です。
「本気」と「本音」の違いを、分かりやすく解説します。
・見せていい本気、見せるとまずい本音
本気は手加減せず、一生懸命やること。
または真剣な思いです。
そのため「本気で取り組みます」や「本気を出します」など、気合いを入れる時にも使います。
本気はやる気をアピールする言葉なので、とても前向きな用語。
すがすがしい気持ちになれる、元気なものです。
それに対して「本音」は、いつもは隠している本当の気持ち。
親友や恋人など、仲の良い関係でないと出さない心情です。
本音ばかりを吐いてしまうと、人間関係に亀裂が生じてしまうこともあります。
出していいのが本気。
出すタイミングを、考えるべきなのが本音です。
まとめ
「本気」と「本音」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも精いっぱいの気持ちをあらわす言葉です。
本気は真面目な気持ちのこと。
本音は心の奥にある、本当の気持ちです。
本気と本音を、うまく区別していきましょう。