「抜け感」について
ファッション業界において様々な用語が毎年生まれています。
時にはそれがトレンドファッションに用いられることもあります。
そして数年前から「抜け感」と呼ばれる言葉が誕生し、ファッションにおいて重要な役割を担っています。
しかし「抜け感」という言葉をあいまいにとらえている人が多く、勘違いしたまま「抜け感」のあるファッションをしている人もいます。
それを避ける上でも正しい意味の理解が必要となります。
「抜け感」の意味とは
「抜け感」という言葉はファッションを表す言葉の意味を持ち、その中身としてはきっちりとしたフォーマルさの中にナチュラルさ・雰囲気の柔らかさ・フェミニンさといった要素を取り入れたファッションスタイルとされています。
しかし言葉自体に明確な定義は存在せず、抽象的な表現となります。
そのためファッションにおいて断定的な用語ではなく、「硬すぎず抜けた感じがする」と見た目に対する曖昧な表現の意味とされています。
また時には力が入りすぎず、手を抜いたようなファッションという意味も持ちます。
一見力が抜けたようなファッションではあるがおしゃれの質は下げていないという意味もあります。
そして「抜け感」のあるファッションは上手な方がするという印象を持つ方も多く、おしゃれ上級者としてのニュアンスも含まれます。
「抜け感」の言葉の使い方
「抜け感」という言葉を使う際、多くはファッションに対して用いられます。
「あの人のファッションは抜け感がある」のように他者評価としての使い方を持ちます。
また自身に対して使う際、自身のファッションを語るときに使われます。
「抜け感のあるファッションをしたい」のように意思表示に加えて自身のファッションセンスをアピールする使い方もされています。
時には雑誌の中で用いられることもありますが、共通して「抜け感」が適応する人にはおしゃれ上級者の印象を持つ人も多いことから、相手を褒める使い方も併せ持ちます。
「抜け感」を使った例文
「抜け感」という言葉はおしゃれ上級者を表す意味合いを併せ持つファッション用語であり、評価にも用いられることもあります。
そのため適切な使い方をしないと過剰なアピールになる・皮肉と捉えられかねないため、注意が必要です。
どのような使い方が適切か、例文を紹介してきます。
「抜け感」の例文1
「友人に『あなたのファッションはいつもフォーマルだけど抜け感があっていい。 固くなりすぎてないから気軽に話しかけやすい』と伝えた」
この場合、友人の普段のファッションについてのコメントをしています。
友人は普段から「抜け感」のあるフォーマルなファッションをしており、固さと柔らかさを併せ持っていることを評価しています。
またその雰囲気からも話しかけやすいと感じているとしています。
「抜け感」の例文2
「あの人は普段すごくきっちりしている。 服も予想通りきっちりとしていたけど意外と抜け感のある服でギャップがあった」
この場合、「あの人」とされる人物の普段の様子と私服とのギャップを「抜け感」という言葉で表現しています。
普段の様子同様に私服もきっとりとした様子ですが、その中に抜け感を感じたと伝えています。
そしてそのギャップは「隙がある・抜けた感じがある」と良い印象として表現しています。
「抜け感」の例文3
「何年も前はファッションがわからなくていつも適当に着ていた。 でもここ数年はおしゃれに目覚めて、今は抜け感のあるコーディネートにはまっているよ」
この場合、今と昔のファッションセンスや関心度の違いを表しています。
昔と比べて現在はファッションにも興味を持っており、近況として「抜け感」のあるファッションを楽しんでいると伝えています。
「抜け感」の英語と解釈
「抜け感」という言葉はファッション用語の一つですが、抽象的な表現となるため様々な英訳があります。
自然さという点では“Naturally fashion”・努力しない点では“Effortless fashion”といった解釈となります。
どれも多様な意味・ニュアンスを持つ「抜け感」の解釈からの英訳となり、状況・場面によって使い分けも求められます。
「抜け感」の類語や類義表現
「抜け感」という言葉には様々な類語があり、それぞれ異なる意味合いを持つため、おしゃれをより楽しむうえでもそれぞれ違いを正しく理解しておくことが必要です。
どのようなものがあるか、紹介してきます。
「こなれ感」
この言葉の意味として、無理に頑張ったり意識したりしてない印象を与えつつもしっかりとオシャレという意味を持ちます。
そのため「抜け感」同様に自然・手の抜いた感じという部分で類語とされています。
「ゆる感」
「ゆる感」とはフォーマルさの少なく緩い印象を与えるファッションです。
その背景には努力・意識したファッションといった印象を与えないことが求められるため、類語として扱われています。