この記事では、「赤ちゃんポスト」と「乳児院」の違いを分かりやすく説明していきます。
「赤ちゃんポスト」とは?
「赤ちゃんポスト」があるのは、熊本県熊本市にある慈恵病院内です。
この病院は民間の病院で、この病院の施設内に「赤ちゃんポスト」。
その名も「こうのとりのゆりかご」があります。
赤ちゃんを育てることができない人が匿名で赤ちゃんを預けることができる場所として開設されました。
ポストを開けると親当ての手紙が置いてあり、その手紙を受け取ると鍵が開きます。
そして、ポストの中には保育器があります。
もちろん、インターホンで中にいるスタッフを呼ぶことも可能です。
預けられた赤ちゃんは、すぐに慈恵病院の医師により健康チェックなどが行われ、警察署や熊本市児童相談所に連絡される仕組みとなります。
そのため、「赤ちゃんポスト」は、あくまでも、赤ちゃんを育てることができない人が赤ちゃんを安全に預けることができる場所となり、そこで赤ちゃんが育てられることはありません。
「赤ちゃんポスト」に預けられた赤ちゃんは、その後、特別養子縁組や「乳児院」、児童養護施設、里親などで育てられることとなります。
「乳児院」とは?
「乳児院」は、全国144か所にあり、様々な事情を持つ乳幼児が利用している場所です。
運営は地方自治体だけではなく社会福祉法人などとなります。
「乳児院」の場合、新生児をはじめ、小学校入学前まで利用することが可能です。
「乳幼児」の利用を希望する場合は、まず、都道府県や政令指定都市、中核市などに設置されている児童相談所に相談します。
そうすることで、「乳児院」の利用が可能となります。
「乳児院」を利用する理由は、虐待やネグレクトをはじめ、父母の就労、父母の精神疾患などの病気など様々です。
また、「乳児院」では、ショートステイや一時保護も行っており、預ける側の理由に合わせ預け方を選ぶことができます。
「乳児院」の場合、退所する子供も多く、その理由は家庭への引き取りだけではなく、里親への引き取り、特別養子縁組。
児童養護施設などでの装置変更などとなります。
「赤ちゃんポスト」と「乳児院」の違い
以上のことからわかるように、「赤ちゃんポスト」と「乳児院」は、全く異なった施設となります。
育てることができない赤ちゃんを預けるといった仕組みは同じですが、その預け方 やその後に大きな違いがあります。
「赤ちゃんポスト」はあくまでも、一時的に赤ちゃんを預けることができる場所で、しかも、匿名での利用が可能。
それに対し、「乳児院」は、赤ちゃんを育てる場所であり基本的に匿名での利用は不可です。
場所も熊本市に1か所のみとなる「赤ちゃんポスト」に対し、「乳児院」は各都道府県や政令指定都市など身近な場所にあります。
これらが「赤ちゃんポスト」と「乳児院」の大きな違いとなります。
まとめ
以上のように「赤ちゃんポスト」と「乳児院」は、全く異なった別物と考える必要があります。