普段当たり前のように使っているのにあらためて考えてみるとはっきり意味を説明しにくい言葉として「日常」と「非日常」があります。
どちらも日常生活のほかネットやメディアでもよく使われる言葉ですが具体的にはどのようなことを指しているのでしょうか。
今回は、「日常」と「非日常」の違いについて解説します。
「日常」とは?
「日常」とは、「普段過ごしているような変わったことが何も起こらないありふれた日々」という意味の言葉です。
「日常」を簡単に説明するならば「普通の日」です。
我々が日々を過ごす中で変わったことや特別なことが起きることもありますが、ほとんどはかわりばえのしない同じような生活で一日を過ごします。
そのような「取り立ててかわりのない毎日」を指すのが「日常」です。
「日常」に近い意味を持つ言葉としては「常日ごろ」「普段」「平生」などがあります。
どれも「同じように過ごしているいつもの日」を指しており「比べてみても同じようにみえる特筆することがない日々」という意味で使われています。
「日常」は本人の主観によるものなので異なる人同士を比べれば当然大きな違いが見られます。
学生にとっては学校に通うことが、医者にとっては患者を診察することが、スポーツ選手にとってはトレーニングや試合をこなすことがそれぞれにとっての「日常」です。
「日常」の使い方
・家の中が騒がしいのは大家族にとっての日常である。
・繁忙期が過ぎてやっと日常業務に戻る。
・日常会話程度なら英語が話せます。
・知り合いの多い彼にとって突然誰かが訪ねてくるのは日常の出来事だ。
「非日常」とは?
「非日常」とは、「普段の生活とは違う日々」という意味の言葉です。
「非日常」とは「日常ではない」ということを表しています。
「平凡な毎日ではない日」という意味でありすなわち「普段とは違う特別な日」を指しています。
一般的には「普段の生活とは違う」という意味から転じた「普段の暮らしでは巡り合わないほどありえないこと」という意味で使われています。
「めったに経験できない特別な体験」という意味あいで広告のコピーなどでもよく目にする表現です。
「非日常」の使い方
・非日常の体験を売りにするテーマパークに遊びに行く。
・旅行中の5日間、非日常の時間を楽しんだ。
・宝くじの当選に自動車事故さらには幼なじみと10年ぶりの再会と非日常の出来事が続いた。
・ライオンをマンションで飼うなんてあまりにも非日常的過ぎる。
「日常」と「非日常」の違い
「日常」と「非日常」の違いは「平凡か特別か」です。
「日常」は我々が過ごす日々のうちとりたてて変わったところがない平凡な日を指します。
多少の違いはあってもほとんどは同じであり慣れ親しんだルーティーンで過ごすような日々のことを意味します。
「非日常」は日頃はないような体験や刺激がある特別な日を指します。
同じような体験をする日は多くなく、本人にとって記憶に強く残るようなはっきりとした違いがある日のことを意味します。
よくある日々が「日常」でめったにない日々が「非日常」です。
まとめ
「日常」と「非日常」は普通に使う言葉ですがあまりにも身近すぎるがゆえにあらためて意味を考える機会は少なく、あやふやなままで使っている人も少なくありません。
言葉を正しく使うためにもそれぞれの詳しい意味を知っておきましょう。