パソコンやスマホで文章を打っていると、漢字の変換で迷うことがあります。
この記事では、「広げる」と「拡げる」の違いを分かりやすく説明していきます。
今すぐスマートな知識を身に付けていきましょう。
「広げる」とは?
広げる(ひろげる)とは、小さな物を大きい物にすること。
面積をより大きく、膨らましていくことです。
広げるの「広」には「隅々まで行きわたらせる」という訳があります。
縦の長さ、横の長さ、そして奥行を大きくするのが「広げる」になります。
また「広げる」は人脈や可能性など、目には見えないものを増やしていく、活発にさせるという訳もあります。
手のひらに載るくらい小さな物が、どんどん倍増していく様子が「広げる」です。
広げるの使い方としては「腕を思いきり広げて、帰国した子どもを抱きしめた」や「彼女は人脈を広げるのが得意だ」そして「旅の楽しみ方が広がっている」などがあります。
空間や活躍の場が増えることが「広げる」です。
「拡げる」とは?
拡げる(ひろげる)とは、規模などが大きくなること。
サイズが広がって、拡大していくことです。
拡げるの「拡」という漢字には「範囲を大きくする、ワンランク大きな物にする」という2つの意味があります。
色々な手を使って、物事のスケールを大きくしていくのが「拡げる」になります。
建物の敷地面積を増やすほか、事業を拡げて手広くおこなっていくシーンで用いられます。
具体的な使い方には「リニューアル工事によって、延床面積が大きく拡がった」や「関西にも拠点が拡がっている」などがあります。
面積や事業が拡大していくことが「拡げる」です。
「広げる」と「拡げる」の違い
どちらも同じ「ひろげる」のため、区別しにくいです。
「広げる」と「拡げる」の違いを、分かりやすく解説します。
・常用漢字は「広げる」
ネットでよく見かける「広げる」と「拡げる」。
どちらも同じ読み方をするので、分かりにくいです。
ただ一般的に用いられるのは「広げる」。
なぜなら「拡げる」は常用漢字ではないからです。
そのため公的な文章を書くときは、迷いなく「広げる」を使って問題ありません。
ただ最近では「広げる」と「拡げる」に、このような意味合いを持たせている辞書もあります。
「広げる」は幅や空間などを、大きく膨らましていくこと。
そして「拡げる」は面積やビジネスを、拡大していくこと。
少し理解が難しいのですが「拡大させる」に当てはまるようなシチュエーションでは、積極的に「拡げる」を用いることもあります。
まとめ
「広げる」と「拡げる」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「ひろげる」と読む漢字です。
小さな物を、大きな物にするという共通の意味があります。
常用漢字として掲載されているのは「広げる」なので、迷った場合は「拡げる」よりも「広げる」がおすすめです。
「拡げる」は敷地面積や事業を大きく展開していくという訳もあります。
TPOにあわせて、賢く使い分けていきましょう。