自分の持っている物を人に出し、承認してもらうと、達成感を得られます。
多くの人が学校や習い事などで幼いときから経験するでしょう。
会社や学校、人に渡すときは「提供」するのか、「提出」するのか、どちらの言葉が適しているのでしょうか。
この記事では、「提供」と「提出」の違いを分かりやすく説明していきます。
「提供」とは?
自分の持っている物を他の人の役に立てるよう差し出すことです。
また、企業などがテレビ、ラジオの番組などのスポンサーになる意味でもあります。
「提出」とは?
文書などをしかるべきところに差し出すことです。
「提供」と「提出」の違い
「提供」と「提出」はともに自分が持っている物を出すという意味ですが、差し出した目的と、どのような物を差し出したかが違います。
「提供」は、差し出した物が他人にとって役立つように準備し、他人が利用します。
飲食物や情報、金品、施設や役務を差し出すときに使います。
「提出」は、差し出した物は事務処理され、代わりに金品や書類などを交付されます。
交付してほしければ、「提出」を義務付けられていることが多いでしょう。
差し出す物は、問題、意見、資料、論文などが多く、書類で出すことがほとんどです。
「提供」の例文
「提供」の例文を紹介していきます。
・『私たちの店では、無料でコーヒーを提供いたします。』
客が利用するためだけに差し出しているので、「提供」となります。
・『あなたの知っている限りの情報を提供してもらえますか。』
情報収集しているときに、情報を他人からもらうことは「提供」と表現します。
・『このバラエティ番組は多くのスポンサーの提供があります。』
テレビはスポンサーがお金を払うことでテレビ番組を作っているため、番組の切れ目にスポンサーの名前を出します。
「提出」の例文
「提出」の例文を紹介していきます。
・『私は宿題の提出期限に遅れたことはありません。』
学生は、宿題を決められた期日までに学校に「提出」しなければなりません。
宿題を提出すれば、良い成績が返ってくるでしょう。
・『あなたはこの書類を市役所に提出しないと、補助金がもらえません。』
国からもらえるお金は、書類を「提出」しないともらうことはできないでしょう。
・『彼女は昨日、第一希望の高校に願書を提出しました。』
入りたい学校に締め切り期日以内に願書を「提出」しなければ、受験票も届くことはなく、受ける権利も与えてもらえません。
まとめ
「提供」と「提出」は物を差し出すという意味は同じですが、目的と物が違います。
「提供」は自分と人のためになり、「提出」は、どちらかと言えば、自分のために行うことが多いでしょう。
もし、私は宿題を先生に「提供」しますと言ってしまうと、先生のために宿題をしてあげているという雰囲気になります。
宿題が「提出」できなければ、先生は悪い成績をつけるだけで、その宿題は特に先生にとって利益になることもなく、損失はありません。
先生も気を悪くするので、「提供」と「提出」を間違えないように気をつけましょう。