「会う」と「合う」の漢字を習ったときのことを覚えていますか。
おそらく、多くの人が小学校二年生のときに学習しているでしょう。
同じ音声でも例文によって使う漢字が違うため、楽しかった漢字の学習に、初めてややこしさが加わり、多くの二年生は戸惑います。
今一度、「会う」と「合う」の使い方をはっきりと認識しておきましょう。
この記事では、「会う」と「合う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「会う」とは?
ある場所で顔を合わせ、互いに相手を見てそれと認識することです。
対面するとも言います。
「合う」とは?
二つ以上のものが一つに集まるという意味です。
また、二つのものが隙間なくぴったりと合致する、抽象的な二つのものが一致する、規準や標準が一致することにも使います。
「会う」と「合う」の違い
「会う」と「合う」はともに同じ音声で漢字も似ています。
二つ以上のものの距離が近くなるという意味では同じになりますが、対象とするものや近づき方が違います。
「会う」は人に対して使い、「合う」は物事に対して使います。
「合う」の物事は、意見や気持ちなど抽象的なものに対しても使えます。
また、「会う」は同じ場所で二人以上の人間が対面するという意味で、「合う」は二つの物が上手く当てはまる、互いに調和するという意味になります。
「会う」の例文
「会う」の例文を紹介していきます。
・『私たちはあの公園で二時に会うことになりました。』
人と人が「会う」ので、人数に関係なく「会う」の漢字を用います。
・『あなたの恋人に会ってみたいので、私もそこに行ってもいいですか。』
自分の恋人など好きな人に「会う」場合は、「逢う」を使うことがあります。
・『彼はこの店に入ったとき偶然、有名な芸能人に会ったようです。』
偶然会ったときにも「会う」の漢字を使えます。
思いがけない良いことには遇うという漢字を用い、悪いことには遭うという漢字を用いることもできるでしょう。
「合う」の例文
「合う」の例文を紹介していきます。
・『私はあの人と気が合わないので、サークルをやめます。』
気が合うなど、抽象的なものでは「合う」を使います。
・『あなたがプレゼントしてくれた家具は私の部屋にぴったり合いました。』
家具のサイズや部屋の雰囲気などに合ったときも、「合う」を用いるといいでしょう。
・『彼女は始業時刻に間に合わないと思い、学校に連絡しました。』
間に合うも「合う」を使います。
話し合う、慰め合うなど、複合動詞になることも多いでしょう。
まとめ
「会う」と「合う」は同じ発音で、二つ以上のものが近づくという意味では似ていますが、対象の物が違うため使い方ははっきり分かれています。
「会う」は人に対して使い、相手を認識すること、「合う」は物事に対して使い、一致、調和することです。
漢字テストを受けるお子さんがいる場合は、問題をよく読むように促しましょう。
「会う」や「合う」だけでひたすらノートに練習するのではなく、「人に会う」や「気が合う」など、対象物と一緒に練習すると覚えられます。