この記事では、「打ち興じる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「打ち興じる」とは?意味
「打ち興じる」の読みは「うちきょうじる」で「非常に面白がるや、心から楽しむ」といった意味を持つ慣用句です。
「打ち興じる」の概要
少し文法的な説明となりますが、「打ち興じる」の言葉について、構成と意味を詳細に説明します。
「打ち興じる」は「打ち」と「興じる」で構成されている慣用句です。
ここで「打ち興じる」のように、動詞の前に「打ち」が付く日本語には二つのケースがあります。
ひとつは「打ち」にも意味があり、その後ろの動詞でと重なることで複合動詞となっている場合です。
例えば「打ち鳴らす」がその代表です。
もう一つは、「打つ」の動詞としての意味が消えてしまい、いわゆる接頭辞として付けられている場合です。
動詞に付く接頭辞には、語調を整え、かつ動詞の意味を「非常にや、力強くや、すっかり」など強調する場合と、また逆に「少し」と和らげた表現にする役割を担う二つの場合があります。
ここで、強調する意味で「打ち」の接頭辞が付く例としては、ここで取り上げている「打ち興じる」の他、「打ち消す」「打ち切る」「打ち明ける」「打ち砕く」「打ち勝つ」などが挙げられます。
また和らげたり、弱めたりする意味で付けられる例としては「打ち見るが」挙げられます。
以上の様に、「打ち興じる」の「打ち」は「非常にや、力強くや、すっかり」と、後ろの「興じる」を強調する接頭辞なのです。
次に「打ち興じる」の「興じる」は、「楽しんで熱中するや、面白がって楽しい時を過ごす」と言った意味を持つ動詞です。
従って「打ち興じる」の意味は、「非常に面白がるや、心から楽しむ」といった意味を持つ慣用句となるのです。
「打ち興じる」の言葉の使い方や使われ方
「打ち興じる」の言葉は、以下の例文のように使われます。
・『友人達と麻雀に打ち興じていると、いつの間にか、夜が白んでしまっていた』
・『海岸では、青春を満喫する若い男女がビーチバレーに打ち興じていた』
・『大好きなゴルフの練習に打ち興じていると、時間の経つのが全く分からなくなります』
・『満開の桜を前に、大勢のアマチュアカメラマンが、一眼レフカメラで撮影に打ち興じている』
・『打ち興じる趣味があるのは、ある意味では幸せなことであり、できれば趣味は持った方が良い』
「打ち興じる」の類語や言い換え
「打ち興じる」の類語や言い換えとしては、「夢中になる」や「熱中する」や「耽(ふけ)る」や「楽しむ」などを挙げることが出来ます。
まとめ
「打ち興じる」とは「非常に面白がるや、心から楽しむ」といった意味を持つ慣用句です。
ここで「興じる」の前に付く「打つ」は本来の動詞としての意味がなくなり、接頭辞として語調を調節し、かつ動詞の意味を強調して「非常にや、力強くや、すっかり」と言ったニュアンスを与える言葉です。