この記事では、「突っ慳貪」の意味を分かりやすく説明していきます。
読み方の難しい語を、学んでいきましょう。
「突っ慳貪」とは?意味
突っ慳貪(つっけんどん)とは、冷たいこと。
ぶっきらぼうで温かみのない人柄や、態度をあらわします。
終始ツンツンとしていたりトゲトゲしていたり、悪いイメージの言葉になります。
突っ慳貪には「慳貪(けんどん)」という熟語がくっ付いています。
慳貪には「惜しむ」という感情をあらわした言葉です。
また「突」は、程度がひどいことを例えたもの。
そのため素直な気持ちを出し惜しみしている状態が「突っ慳貪」です。
強がって見せる、意地っぱりな態度をあらわします。
「突っ慳貪」の概要
「突っ慳貪」は「突慳貪」から生まれた言葉です。
このうち慳貪は法華経という、お経に出てくる用語になります。
慳貪とは、自分中心の状態のこと。
他人がどう思うかは無視してしまい、自分の都合ばかり優先してしまう様子をあらわしています。
視野が狭くなってしまい、自分の好きなことしか興味を持てないのが「突っ慳貪」になります。
会社や学校では、ときに「突っ慳貪」だと思える人に出会うこともあります。
自分をないがしろにされたようで、残念な気持ちになります。
けれども「突っ慳貪」な人は、誰に対してもそのような態度であることが多いもの。
一時的に視野が欠けているのだと、割り切って付き合うことも大切です。
「突っ慳貪」の言葉の使い方や使われ方
「突っ慳貪」はこのように使います。
・『あの人は突っ慳貪に見えるけれども、根はとても優しい』
・『父は若い頃は突っ慳貪だったが、年を取ってから丸くなった』
・『緊張感もあってか、彼は突っ慳貪な素ぶりを見せていた』
「突っ慳貪」は自分以外の人の言動に使います。
ポジティブよりも、ネガティブなシーンで用います。
悪口に聞こえることもあるので、面と向かっては使わないように注意しておきましょう。
「突っ慳貪」の類語や言いかえ
「突っ慳貪」と同じようなフレーズには、次の言葉があります。
・無愛想
・クール
・素っ気ない
・つれない
・けんもほろろ
いずれも感情を外に出さない、ロボットのような対応をあらわします。
冷淡で冷たい塩対応を示します。
「けんもほろろ」はキジの羽音から生まれた言葉です。
他人のお願いを、むげに断るありさまを示しています。
このほか「素っ気ない」という訳がある「すげない」という言葉もあります。
他人の心に寄り添わない言動、自分勝手な振る舞いにつかいます。
まとめ
「突っ慳貪」の意味や使い方を見てきました。
「突っ慳貪」は「つっけんどん」と読みます。
もともとはお経から生まれた言葉です。
無慈悲で思いやりのかけらもない、冷たい言動をあらわします。
素っ気なくて愛想のないという、あまり良い意味では使われない内容になります。
他人の評価や悪口にも用いられているので、使うシーンには注意しておきましょう。