この記事では、「やましい」と「後ろめたい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「やましい」とは?
「やましい」の意味は以下の通りです。
1つ目は「良心がとがめる」という意味で、相手に悪くて嫌な気持ちが残る様子を言います。
2つ目は「病気の様子があり、気分が悪い様子」という意味で、「病(やまい)」という言葉から来ています。
3つ目は「不満や焦りを感じる様子」という意味で、どうにかしたいけれどもできない気持ちを言います。
上記に共通するのは「不安に感じる」という意味です。
「やましい」は漢字で「疚しい」と書きます。
「疚」は「人が久しく病んでいる様子」を表す会意文字で、「病んでいる」→「気分がよくない」→「良心がとがめる」という意味で使われる様になりました。
「やましい」の使い方
「やましい」は「良心がとがめる」「病気の様子があり、気分が悪い様子」「不満や焦りを感じる様子」という意味で使われます。
形容詞として使われたり、形容動詞として「やましげだ・である」と使われたり、名詞形は「やましさ」になります。
基本的に、相手に対して申し訳ないと思い、良心がとがめたり、不安な気持ちに使われる言葉です。
「後ろめたい」とは?
「後ろめたい」の意味は以下の通りです。
1つ目は元の意味で「自分の目が届かず不安な様子」になり、後のことが心配で仕方がない気持ちを言います。
2つ目は上記から転じて「自分が悪いと思い、気がとがめる様子」という意味で、自分が悪いことをしたと思い、後のことが気になってしまう気持ちを言います。
3つ目は「油断できない様子」という意味で、何が起きるか分からず気が許せない様子を言います。
上記に共通するのは「後のことが心配」という意味でです。
「後ろめたい」は「後ろ方痛し(うしろべいたし)」、または「後ろ目痛し(うしろめいたし)」が変化した言葉で、「後から見て心が痛むこと」という意味です。
「後ろめたい」の使い方
「後ろめたい」は「自分の目が届かず不安な様子」「自分が悪いと思い、気がとがめる様子」「油断できない様子」という意味で使われています。
形容詞として使われたり、形容動詞として「後ろめたげだ・である」と使われたり、名詞形は「後ろめたさ」になります。
基本的に、自分が悪いことをしてしまい、後のことを心配する気持ちに使われる言葉です。
「やましい」と「後ろめたい」の違い
「やましい」は「相手に対して申し訳ないと思い、良心がとがめたり、不安な気持ち」という意味です。
「後ろめたい」は「自分が悪いことをしてしまい、後のことを心配する気持ち」という意味です。
「やましい」の例文
・『何もやましいことはしていない』
・『やましくないならば理由を言いたまえ』
・『相手を無視してしまい、やましさを覚えた』
・『彼が連絡してこないのはやましいからに違いない』
「後ろめたい」の例文
・『ミスに気付いて後ろめたい気持ちになる』
・『相手に冷たい態度をしてしまい、後ろめたさを感じた』
・『後ろめたさを感じながら彼を置き去りにした』
・『セールスを断るとこちらが後ろめたい気分になる』
まとめ
今回は「やましい」と「後ろめたい」について紹介しました。
「やましい」は「相手に悪いと思う」、「後ろめたい」は「自分が悪くて後が心配」と覚えておきましょう。