「ニヒル」
「ニヒル」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
「ニヒル」という語源は、「ニヒリズム」という哲学用語から来ています。
そして、このニヒルとなった言葉の元はラテン語であり、Nihilと書きます。
ラテン語では、これは「無」となります。
1733年にドイツ人の思想家「フリードリヒ・ハインリヒ・ヤコービ」がニヒリズムという言葉を使ったのが始まりと言われています。
この言葉は有名な哲学者であるニーチェも意見を述べています。
「ニヒリズム」という言葉が変化して「ニヒル」になり、現代では「ニヒル」が一般的に使われる言葉になっています。
「ニヒル」の意味
「ニヒル」という言葉には、虚無的、虚無主義的、ニヒリスティックという意味があり、また冷たくて醒めていて暗い影のあるさまという意味もあります。
虚無という言葉は、「過去や現在や全てのものに意味を感じられずに虚しい」という意味があります。
そのため、「ニヒル」という言葉には前向きな要素は含まれておらず、何も信じられないことに絶望している様子や、無価値で偽りがありながら前向きに考える生き方という意味で使われます。
「ニヒル」という意味を考えてみると、ポジティブな要素も含まれていないので、良い意味ではありません。
「ニヒル」の言葉の使い方
「ニヒル」という言葉を使いたい場合は、「全てのことにおいて意味を感じることができない」という意味を持っておくことが必要です。
「ニヒルな笑い」という言い方をする人もおられますが、これは「虚無的笑い」という意味になるため、褒め言葉として使う表現ではありません。
「ニヒル」という言葉はクールという意味を含まれていないので、「ニヒル」という言葉でクールさを表現することはできません。
「ニヒル」という言葉の要素には前向きという意味が無いため、悲しい場面などで使われることが多い言葉になります。
情況を見極めて「ニヒル」という言葉を使わなければ、相手に対して誤った情報を与えてしまうこともあります。
ニヒルを使った例文・短文(解釈)
「ニヒル」という言葉をどのように使用することができるのか、例文と解釈から紹介していきます。
「ニヒル」の例文1
「彼女は両親を亡くしてニヒルな人になってしまった」
これは両親を亡くしたため、その娘である彼女が虚無的で絶望している様子になっていることが分かります。
両親という大事な人たちを亡くしてしまったため、その現実から立ち直ることができず、生きている意味が見出せなくなっていることも分かります。
両親を亡くす前は「ニヒル」な要素は無かったことも分かります。
「ニヒル」の例文2
「ニヒルな彼女であるが仕事はできる」
これは、「ニヒルな彼女」で虚無感があって前向きでは無いもの、仕事はしっかり行なっていることになります。
虚無的であれば仕事が手に付かない人もおられますが、そのような状態であっても仕事はしっかり行なっているので、驚いている様子も分かります。
「ニヒル」の例文3
「あの人はニヒルな性格だと言われてる」
これは、「ニヒル」という言葉で性格を表現しています。
「ニヒル」というのは前向きでは無いことからネガティブな性格であることを表しています。
虚しいという思いを持っているため、明るい雰囲気を出すことが苦手な人であることも分かります。
「ニヒル」の例文4
「ニヒルな人たちの話題が多くなっている」
これは、「ニヒル」という言葉を用いて虚無感を抱いている人についての話題が多くの人の関心を抱いていることが分かります。
絶望している人や前向きに考えることができない人たちに、どのように助けを与えることができるのかが話題になっていることが分かります。
このようにして「ニヒル」という言葉を使うことができます。