「偽善」と「独善」の違いとは?分かりやすく解釈

「偽善」と「独善」の違い違い

この記事では、「偽善」「独善」の違いを分かりやすく説明していきます。

「偽善」とは?

「偽善」とは、ぎぜんという読み方をする言葉です。

文字で見れば分かる様に、本物らしく見せ掛けて騙すとかいつわるといった意味を持つ偽の字に、行いや性質が好ましいとかよいという意味を持つ善の文字を組み合わせて成立した言葉となっています。

だからこそ偽善は、うわべだけ善人らしく見せ掛ける事やそういった行為を表す言葉となっているのです。


「偽善」の使い方

「偽善」は、善を偽るという意味が込められているので褒め言葉として使用される事はありません。

対象を非難する様なネガティブな意味合いの言葉として、使われるのが基本です。

ただし善い行いをしている人に対し、推測して非難する言葉であるため実際には推測が外れているケースもあるのです。

なのでこの「偽善」という言葉は、軽々しく用いるべきではありません。

もっとも良く見られる表現としては、偽善者という言葉があります。


「独善」とは?

「独善」は、どくぜんという読み方をすべき言葉です。

漢字で表記されているのを見れば直ぐに分かりますが、ひとり者とか自分だけでといった意味がある独に、好ましい行いや性質といった意味を持つ善を加えて出来た言葉だったりします。

なので「独善」は、自分だけが正しいと考えてしまう事やひとりよがりといった意味を持っているのです。

「独善」の使い方

「独善」は、自分の信念や判断が他者よりも優れているという考えがもとになっているのが基本だったりします。

そのため他人の意見を聞かず、単独で決断したり行動を起こす際にこの「独善」という言葉が使用されるのです。

ちなみに良く見掛けるのが、独善的という言葉であり、周りが困惑している様を含みつつ使用される事が多かったりします。

「偽善」と「独善」の違い

「偽善」と独善の違いは文字で比較すれば即座に理解出来る様に、一文字目が偽であるか独であるかの違いです。

しかもその文字の違いにより、表す意味も違って来ています。

まず「偽善」の方は、心からではなく見せ掛けだけで行う偽の善行を表す言葉です。

一方の「独善」は、周囲の人間に一切相談しなかったり意見を聞き入れる事なく、一人で判断したり行動を起こす様子を表す言葉となっています。

「独善」の背景には、自分の判断こそが正しいといったおごりが見られるのです。

「偽善」の例文

・『彼の過去の悪行を見れば、今の行いは偽善にしか見えない』

・『仮に彼女が偽善者であったとしても、その行いで救われる人は確実にいるはずです』

「独善」の例文

・『彼の独善的なやり方には誰もついていけません』

・『私の提案は悉く独善的な上司に却下されてしまった』

まとめ

文字を見れば分かる様に、二つの言葉の違いは一文字目が偽か独かの違いだったりします。

しかも文字が違う事で、表す意味合いにも違いがあるのです。

まず「偽善」は、見せ掛けだけで行う偽の善行を意味する言葉となっています。

「独善」の方は、自分の考えや判断こそが正しいという慢心から、他人の意見を聞き入れる事なく、一人で判断したり行動を起こすという意味を持っているのです。

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