優れた人を示す言葉には様々なものがありますが、特に尖った人のことを表すものには「先鋭」と「精鋭」があります。
この記事では、「先鋭」と「精鋭」の違いを分かりやすく説明していきます。
「先鋭」とは?
「先鋭」の読み仮名は「せんえい」であり、これは尖っている様やそのような思想や行動を示す言葉となっています。
物理的なものに対して使うことが可能であり、矢じりや槍などが尖っていることを「先鋭」と表します。
「先鋭」物理的に尖っているものに対して使うことが可能ですが、これ以外にも特定の思想、思考、行動が尖っている時にも使うことが可能です。
先が鋭く尖っているものを示すために、プロフェッショナルな思考や行動に対して使うこともできますし、最先端の技術などにも使えます。
しかしそういった鋭く尖った思考や行動は時に急進的であり視野狭窄に陥ることも多いので、悪い意味でも使われます。
類義語としては「先鋭的」や「先鋭化」というものがあり、こちらは革命的や急進的、革新的という意味の方でよく使われます。
こちらもいい意味と悪い意味の両方で使用が可能です。
「精鋭」とは?
「精鋭」の読み仮名は「せいえい」であり、勢いがあることや強いことを表す言葉となっています。
また経験を多く積んだ能力者やベテランを表す時にも使うことから、色々な人物から集団に対しても使えます。
「精鋭」は故人に対しても使うよりも、チームや集団に対して使うことが多いのが特徴です。
例えば「精鋭集団」は多くの有能な人物を集めたチームであり、これは会社や部活動に対して使うことが可能ですし、さらには軍隊に対して使うこともできます。
「少数精鋭主義」という言葉は色々な集団理論で使われていますが、これは大衆集団主義の反対語として政治から会社の場面までよく使われる理論です。
「精鋭化」という言葉は文字通り色々な経験や訓練を経て、個人や集団を精鋭へと磨き上げることを示す言葉です。
「先鋭」と「精鋭」の違い
「先鋭」も「精鋭」も能力的に優れている人や集団を表す意味があります。
物理的な物体が尖っているという意味は「先鋭」を使いますが、「精鋭」はそのような意味で使われることは多くありません。
「先鋭化」は特定の思想や行動が急進的になるという意味で使われますが、これはいい方向にも悪い方向にも転じることがあり、時に過激な組織の急変に対して使われることもあります。
「先鋭」の例文
・『先鋭化した宗教の掟によって、派閥の亀裂がさらに増した』
・『先鋭的なアートを見ていると、現実が揺さぶられる気分になる』
「精鋭」の例文
・『地方から精鋭を集めたそのチームは見事トーナメントで優勝した』
・『デジタル分野に強い精鋭集団によって対策本部が結成された』
まとめ
「先鋭」も「精鋭」も能力や思想、行動が優れている人や集団を表す言葉です。
「先鋭」はこれらが尖った結果視野狭窄に陥ることがあり、危険な存在になることもあります。
「精鋭」は基本的にいい意味で使われており、様々なスポーツでは各分野の精鋭を見ることが可能です。