「制定」と「施行」の違いとは?分かりやすく解釈

「制定」と「施行」の違い違い

この記事では、「制定」「施行」の違いを分かりやすく説明していきます。

「制定」とは?

「制定」とは、法律・規則などを定めることを指す言葉です。

特に、立法機関が一定の手続きに従って法令を定めることに使われる言葉です。


「施行」とは?

「施行」とは、実際に行うことで、政策・計画などを実行・実施することを指す言葉です。

また、その中でも法令の効力を発生させる意味で、しばしば使用される言葉です。


「制定」と「施行」の違い

「制定」とは、法律・規則などを定めることを指す言葉で、「施行」とは、実際に行うことで、政策・計画などを実行・実施することを指し、特に法令の効力を発生させる意味で使われます。

もちろん、2つの言葉の意味は全く違うものです。

多くの人は、この2つの言葉の意味は、何となく理解しているでしょうし、それを同義語や類似語だと考えている方も居られないでしょう。

しかし法律関係で、「制定」「施行」と言う言葉が出て来ると、実際にどういう事を指しているのかと、疑問に思ったり、関連性がどうなのかと迷ったりする事が多い言葉と言えます。

この関係性の理解を深めてもらうために、立法機関で法律が定められ、運用されるまでのステップ順に解説・説明したいと思います。

何かの法律を作る際には、行政府や立法府から、法律案が立法府である国会に提出され、そこで審議されます。

議論が終われば、採決を取り、過半数を得れば「制定」されるのです。

ここまでが、一定の手続きに従って法令を定める「制定」の意味と言えるのです。

次に「制定」された法律は、「公布」されます。

この「公布」は成立した法律・命令・条約を発表し、広く国民に周知させることを目的に行われるものです。

具体的には官報によって、法律等の内容がオープンにされるのです。

そして「公布」により、新たに「制定」された法律等の内容をオープンにし、一定の周知期間を経て、「施行」されるのです。

こうしたステップを踏んで、実際に法律に効力を持たせる手続きも法律で定められています。

「施行日」以降に、実際に法律が適用され、「運用」されることになるのです。

ちなみに、「制定」から「施行」までの周知期間は一定ではなく、周知の必要度合いや緊急性等を勘案して決められています。

以上の説明で、法律に関連しての「制定」「施行」の違いを理解して頂けたと思います。

まとめ

「制定」とは、法律・規則などを定めることを指す言葉で、「施行」とは、実際に行うことで、政策・計画などを実行・実施することを指し、特に法令の効力を発生させる意味で使われます。

一定の手続きにより「制定」された法律等は、官報による「公示」を行い、周知期間を経た上で、「施行」されます。

「制定」された法律等は、「施行日」以降に、初めて効力を発揮し、「運用」されるのです。

この様に、「制定」「施行」は、もちろん異なる意味の言葉ですが、法律が「運用」されるまでのステップと言う共通性を持った言葉なのです。

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