「土壌」と「土場」の違いとは?分かりやすく解釈

「土壌」と「土場」の違い違い

農業や建築の世界にたずさわっている方は「土壌」「土場」という言葉に触れる機会も多いと思います。

どちらも同じ「土」が付いているため、間違えて覚えてしまうことがあります。

この記事では、「土壌」「土場」の違いを分かりやすく説明していきます。

「土壌」とは?

土壌とは作物をつくるための土のことです。

野菜などを育てるのに適した、肥えた土をあらわしています。

ちなみに栄養をたっぷり含んだ土壌には、微生物の死がいや植物のかけらなども含まれています。

長い年月をかけて岩が削れて作られたものや、火山灰が舞い降りて作られたものもあります。

少し大げさな言い方をすると「地球からの贈り物」が土壌なのです。

そんな土壌には色々な種類があります。

養分をどのくらい含んでいるのか、水をどのくらい透すのか、粘土がどのくらい含まれているのかによって区分けされます。

一般的なものが壌土。

ねばり気が強いものは埴土。

サラサラとした土は砂土と呼んでいます。

作物作りに適しているのは水はけがよい壌土。

これよりバランスが乱れている場合は、土壌改良をおこなって作物作りにふさわしい土に変えていきます。


「土場」とは?

土場とは切り出した木材を、一時的に置いておく場所のことです。

山の中で一時的に木材をねかせておく場所のことを指していますが、まれに舟で運んできた木材を荷揚げする場所のことも土場とよぶ場合もあります。

どちらも建築などにつかう木材を、輸送までの間においておく場所のことです。

最近では色々な分野で木材がつかわれるようになったことから「中間土場」と呼ばれるあたらしい場所を設置する業者もあらわれています。

ゆったりとした土地に広がる中間土場には、木材の買い付けにくる企業もあらわれます。

市場に流れにくいB材とよばれるいわゆる不良木材を購入しにくることが多いようです。

B材は最近ではバイオマスの原料として再注目されている素材で、土場はあらたなビジネスの担い手として脚光をあびています。


「土壌」と「土場」の違い

林業や建築の仕事をしていると、土壌と土場の違いに迷うことがあります。

「土壌」「土場」の違いを、分かりやすく解説します。

・農業は土壌、林業は土場

土壌は野菜やフルーツなどを育てるための土の性質のこと。

一方で土場は、切り出した木材をストックしておく保管場所のことです。

そのため農業分野では土壌を、林業分野では土場を中心的につかいます。

どちらも「土」という言葉が入っているので紛らわしいのですが、中身を理解すれば間違いにくくなります。

まとめ

農業や林業に興味のある方にとって、よく目にするのが「土壌」「土場」です。

土壌は主に農業で使われる言葉で、農作物につかう土のことを指しています。

対して土場は林業で使われる言葉で、切った木材を一時的に保管しておく場所をあらわしています。

正しい言葉の違いを知ると、頭もすっきりとしてきます。

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