この記事では、「多角的な視点」の意味を分かりやすく説明していきます。
「多角的な視点」とは?意味
「多角的な視点」の読みは「たかくてきなしてん」です。
意味は「自分を視点として、多方面に目を向けること」と「あるものごを、色々な視点から見ること」を指す慣用句です。
「多角的な視点」の概要
「多角的」とは、「いくつかの方面にわたるさま」の意味と、「多角」が「角が多い」すなわち「色々な角度」という意味であることから、「色々な角度から」というニュアンスも持つのです。
従って、前項で記載したように、「自分を視点として、多方面に目を向けること」と「あるものごを、色々な視点から見ること」の2つの意味を持つ慣用句となるのです。
いずれも、ひとつの角度ではなく、いくつもの角度からものごとを見るべきであることを表現する言葉です。
この「多角的」に似た言葉に、「多面的」があります。
文字としては「角」と「面」の違いです。
「多角的」には2つの意味がありましたが、「多面的」の方には、「多角的」の「いくつかの方面にわたるさま」に近い意味で使われる事はありません。
この「多角的」の意味を端的に表現する言葉として「多角経営」と言う言葉がありますが、「多面経営」とは使いません。
「多面的」は、「多角的」の二つ目の意味の「色々な角度から」に似た意味でのみ使われる言葉なのです。
しかも「多角的」は「見る角度や立場」と言うニュアンスで使われるのに対して、「多面的」はものごとの「側面」を問題とする点が強いと言うニュアンスの違いがあるのです。
例えば、明治維新というものごとについて考える場合、幕府側の武士・維新側の武士・町民や農民など色々な人の視点で捉えることは「多角的な視点」です。
それに対して、明治維新を行政面・経済面・外国との関係などの色々な側面から捉えることが「多面的な視点」となるのです。
「多角的な視点」の言葉の使い方や使われ方
「多角的な視点」の言葉は、以下の例の様に使われます。
・『我が社の成長率は鈍化しており、今後は多角的な視点で事業展開・拡大を考える必要がある。』
・『自己嫌悪に陥った時には、自己分析を多角的な視点で行うと脱却しやすくなる』
・『平社員の時には、上司に対して文句ばかりを言っていたが、自分が部下を持つ上司の立場になって初めて、多角的な視点を持つ大切さが分かった』
「多角的な視点」の類語や言い換え
「多角的」の類語としては「多面的」や「多様な」を挙げる事が出来ます。
また「視点」の類語としては「見方」があります。
従って、「多角的な視点」の言い換えとしては「多面的な視点」や「多様な視点」や「多角的な見方」、さらに「多面的な見方」た「多様な見方」と言い換える事が出来ます。
まとめ
「多角的な視点」は、「自分を視点として、多方面に目を向けること」と「あるものごを、色々な視点から見ること」を意味する慣用句です。