この記事では、「安易」と「軽率」の違いを分かりやすく説明していきます。
「安易」とは?
たやすいこと、わけなくできること、気軽であること、いい加減なこと、を意味する「安易」。
「安易」の場合、努力など必要で簡単にできる行為といた意味があるほか、真剣な気持ちなど感じることができない振る舞いや行動、言動、性格といったいい加減なことを意味する言葉となります。
「安」も「易」も両方にたやすいといった意味があり、2つを用いることで、より強調された言葉となります。
「安易」の類語には、「他愛もない」や「手軽い」、「易しい」、「簡単」、「簡易」などがあり、英語で「安易」は「easy」です。
「安易」の使い方
「安易」は、「安易な考え」や「安易な問題」、「安易な方法」、「安易な作業」、「安易な気持ち」など、何に対し「安易」なのかを示す言葉がたくさんあります。
また、「安易に考える」や「安易に動く」などといった使い方もあります。
「軽率」とは?
物事を深く考えずに軽々しく行うことを意味する「軽率」。
その行動は慎重さに欠け、何も考えずに行ってしまい、その結果、あまり良い結果でない場合に用いられる言葉となります。
「軽率」の類語には、「浅はか」や「軽はずみ」、「軽々しい」、「うかつ」、「無謀」などがあり、対義語は注意深く行動することを意味する「慎重」です。
また、英語で「軽率」は、「rash」です。
「軽率」の使い方
「軽率」は「軽率な行動」や「軽率な考え」、「軽率な判断」、「軽率な性格」など、何が「軽率」なのかを示す言葉がたくさんあります。
「安易」と「軽率」の違い
「安易」には、たやすい、わけなくできる、といった意味がありますが、「軽率」には、そのような意味はありません。
共通している意味は、いい加減といった意味となりますが、そのいい加減にも少し意味が異なります。
「安易」の場合、努力もせずにいい加減であるという意味に対し、「軽率」は、何も考えずいい加減であるという意味になります。
このように同じいい加減でも、なぜ、いい加減なのかといった違いが「安易」と「軽率」には存在します。
「安易」の例文
・『なぜ、彼は自分の人生をあれほど安易に考えることができるのだろうか。』
・『選んだバイトが安易な作業ばかりで助かりました。』
・『安易な気持ちでピアノを習い始め、練習の大変さに苦労しています。』
・『彼がとった行動の甘さは、安易に想像できます。』
「軽率」の例文
・『いくら、お酒を飲んで楽しいからと言って軽率な行動をしてはいけません。』
・『修学旅行中は、絶対に軽率な行動はしないように。』
・『彼は、軽率な判断によって自分の地位を失うことになりました。』
・『彼の軽率な考えには、ついて行くことはできません。』
まとめ
以上が「安易」と「軽率」の違いです。
同じいい加減な行動でも、その中身が異なるため、決して同じ意味として用いることはできません。