「宿命」の意味とは?
「宿命」とは「その人が持っている、生まれる前から既に決められていて変えられないもののこと」です。
「命に宿るもの」と書き、その人がこの世に出生する前から決められていて、どんなに努力をしても変えられないさだめのことです。
例えば生まれつき頭脳明晰な人もいれば、スポーツだけがずば抜けて得意という人もいます。
この様な場合、どちらもなぜ自分は勉強が得意なのか、スポーツが得意なのかという理由は意識していません。
生まれながらに自然にそれが人よりできてしまっているのです。
或いは生まれてくる家や両親は選べません。
これは両親にとっても同じことですが、自分が母親の胎内に生命として芽生える前から決まっていることなのです。
生まれてきた時代を始め、国籍や家族、性別や性格、そして寿命は全てその人が持って生まれた「宿命」であり、科学やお金の力を持っても変えることはできません。
但し、全てを受け入れてうまくコントロールしていく中で変化を付けることはできますが、根本的な部分は同じなのです。
「運命」の意味とは?
「運命」とは、自分が背負っているものですが、納得がいかない時には努力をすれば変えられるものです。
人生の流れのなかで「どちらを選ぶか」という岐路に立たされた時に、選択によって変化するものだと思えば良いでしょう。
例えば、元々その場所に住んでいたけれども、どうしても嫌だと思ったらどこかへ引越しせば良いのです。
今迄全くついていなかった、イジメに遭っていたいたという人でも、引越しをすることで環境が変わり、交友関係も変わるので幸せになれる可能性が出てきます。
宿命という生まれつきで変えられないものを生かして変えることのできるものを「運命」と言うのです。
「使命」の意味とは?
「使命」とは、誰かから命令を受けて遂行する任務のことです。
「使わされた命」と書く通り、責任を持って果たさなければなりません。
「使命」は日常会話でも使われることが多く、組織の中で逆らえないものを意味することもあります。
また、「生まれてきた使命」と使うと自分がこの世に生まれてきたのは何の為かという哲学的な内容になります。
「宿業」の意味とは?
「宿業」とは、その人が前世で行ったことが、現世に引き継がれることです。
「業」は「カルマ」と言い「行い」という意味があります。
人は幾世代も生まれ代わり、業を積んで段々と魂を浄化させていくと言われています。
前世で良い行いや悪い行いをすると、後世に生まれ変わった時に良いこと、悪いこととなって現れます。
このことを「宿業」と言い、因果応報という言葉でも表されます。
「宿命」と「運命」の違い
「宿命」と「運命」の違いは「自分で変えられるか変えられないか」です。
「宿命」は「生まれる前から既に決められていること」で、避けたり変えたりすることはできません。
「運命」は「自分が生まれた後に決まること」で、努力次第で避けたり変えたりすることが可能です。
「宿命」という基盤の中で自分が背負っているのが「運命」で、軽くしたりなくすこともできるのです。
「宿命」と「使命」の違い
「宿命」と「使命」の違いは「やるべきことがあるかないか」です。
「宿命」は「生まれつき変えられない自分の持ち味」です。
「使命」は「自分に与えられた責任を持って果たすべき努め」です。
「宿命」はそのまま受け入れるべきものであり、「使命」は行動する必要があります。
「宿命」と「宿業」の違い
「宿命」と「宿業」は非常に良く似た意味をもつものです。
敢えて違いを述べるならば「原因か結果か」でしょう。
「宿命」は「生まれる前から持っている自分としての要素」のことです。
「宿業」は「前世から引き継いでいる良い行い・悪い行いで現世に影響しているもの」のことです。
つまり、「宿命」の要因となるものに「宿業」があると言えるのです。