この記事では、「小さな」と「小さい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「小さな」とは?
「小さな」は、形を示す言葉の連体詞で、必ず名詞の前に来るという決まりがあります。
例えば、「小さな車」という言葉は車という名詞の前に小さなが来ていますので連体詞です。
連体詞は、名詞を着飾ることのみ着目する言葉なのでこの例の場合、車という名詞を着飾ります。
これを、車が小さなとした場合、連体詞にならず、言葉の意味も成り立たないため、あくまで「小さな」は名詞の前に来る連体詞でしか言葉が成り立たないのです。
他にも、日本には、「小さな」という言葉以外にも連体詞が50個程度存在します。
「小さい」とは?
「小さい」は、物の大きさを表す形容詞で、言葉の前後どちらに使用することもできるという性質があります。
例を挙げれば、小さい規模という言葉の他、規模が小さい等前後の文字を入れ替えても言葉が成立します。
「小さな」と「小さい」の違い
「小さな」と「小さい」の違いは、一つの言葉の表現法としてみた場合、客観的であるか、主観が入るかです。
「小さな」は自分から見た主観で、「小さい」は客観です。
その為、あえて連体詞や形容詞であるということを考えず、主観であるか、客観であるかを考えた方が違いの認識が容易です。
「小さな」の例文
・『小さな問題だ』
この例は、自分の主観から物事を見て些細なことであると述べた例です。
「小さな」は、主観であると考えると、この例では自分の物事の判断基準で些細なことであると述べています。
・『小さなケーキだ』
この例は、主観でケーキが小さいことを述べた例です。
「小さな」は主観表現になりますので、この例では主観でケーキが小さいことを述べています。
「小さい」の例文
・『小さいケーキを買う』
この例は、客観的に判断して、小さなケーキを買うとした例です。
これを主観にする場合、小さなケーキとすれば自分の判断でそれを選んだとできます。
・『大きいつづらと小さいつづらどちらを選びますか』
この例は、対象となる物に対して大きいつづらと小さいつづらを選ぶことを促したうえで、客観的に物事を見ています。
その為、どちらを選んだかによって対応を変える可能性を「小さい」という言葉から、受け手は考察が可能です。
まとめ
「小さな」と「小さい」の違いは形容詞であるか、連体詞であるかに当たりますが、この考え方は少しややこしいので、もっと単純に違いを判断するのであれば、主観であるか客観であるかです。
主観は、「小さな」が主観表現になり、これは自分から見て小さいと判断した場合主観表現になります。
一方客観は、第3者目線から見てどうであるかなので、「小さい」は第3者から見てものが小さいことを指します。
こちらの考え方の方が形容詞で前後に「小さい」と表記できると考えるよりも簡単です。
無論、形容詞と連体詞の違いを理解していた方がお得ではありますが、物の小ささを日本語で示す場合、主観であるか客観であるかで十分です。