「平静を装う」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「平静を装う」

日常の中で不意に驚く・衝撃を受けるということはよくあります。

その時の様子を見られてしまうこともありますが、時には見せられない場面もあります。

多くは仕事中・挨拶・最後に締める場面など緊張や焦りなどを周りに悟られないようにしなくてはなりません。

そんな時に「平静を装う」という状態が求められます。

また平静を装う状態にある人を見かける機会もあります。

日常的に身の回りでも起こりえる「平静を装う」という状態がどのようになるのか・言葉としてどのように使うのかを知っておく必要があります。

「平静を装う」の意味

「平静を装う」という言葉の意味として、緊張や焦りなどを周りに気づかれないように冷静ぶることを意味します。

実際に当人は精神状態が乱れている状態であることが前提となります。

それを悟られないように、何事もなかったように過ごす・落ち着いて振る舞う・いつも通り行動するといったことを意味します。

そのため精神的には平静な状態ではなくとも、それを意識的に作るため、「平静を装う」という意味になります。

「平静を装う」の言葉の使い方

「平静を装う」という言葉は自分に対して使うことは少なく、多くは周りの人の状態を説明する時に使われます。

実際に「平静を装う」状態にある人を指し示すときに使われることが多いです。

しかし使い方の注意点として、直接本人に伝えるのではなくその周りで話すときに使われます。

平静を装う人は周りには気づかれていないと思っており、それを直接本人に言うと恥ずかしい・プライドを傷つけるという事態にもなりかねません。

「平静を装う」の例文・短文(解釈)

「平静を装う」という言葉は本人は精神的に乱れていることを気づかれていないと思って行動している状態を指します。

この言葉を使うときは相手に悟られないように注意しなくてはなりません。

どのような使い方になるのか、例文と解釈を紹介します。

「平静を装う」の例文1

「彼はちょっとしたことですぐに取り乱してしまう。本人は平静を装うように頑張っているんだろうけど周りにはバレバレなんだよね」

この場合、彼とされる人物は何かあるとすぐに取り乱してしまうことが周りにもバレています。

本人は気づかれていないと思っていますが、周りは気づいており、そのことを本人には伝わらないように内緒話として他の人と話している状態です。

「平静を装う」の例文2

「周りの人になぜいつも落ち着いているのかを聞かれ、『私は緊張しやすいため、何かあれば呼吸を整えて平静を装うようにしている。そうすることである程度のことは落ち着いて対処できるようになる』とアドバイスした」

この場合、本人にとって平静を装うという行為は自分を落ち着けるためのルーティーンになっています。

もともと緊張しやすいという自分の性格傾向を理解しており、それに対処するすべとして平静を装うことで対処しています。

また本人にとってはうまく適応してく上での処世術になっており、それをアドバイスとして伝えています。

そのため自発的に打ち明けており、「平静を装う」こと自体に恥じらいや抵抗は持っていないことを意味します。

「平静を装う」の例文3

「落ち着いた大人でいるために平静を装うようにしているけど、何年も続けているとさすがに疲れてきた。でも今更キャラを変えることも出来ないから困っている」

この場合、平静を装うことで「落ち着いた大人」というキャラクターを作り続けてきたがそれが負担になったことを相談しています。

「平静を装う」ことでしっかりとした印象を与えることが出来ます。

その反面、自分を崩すことが難しくもなるため今後の身の振り方に悩んでいます。

「平静を装う」の例文4

「私の仕事は常に冷静でいなくてはいけません。お客様に取り乱した姿は見せられないため、何があっても平静を装うように教育されています」

この場合、「平静を装う」状態が働く上で必須となる旨を伝えています。

接客業は相手がいて成立する仕事であり、相手に不信感を与えてしまうとマイナスになりかねません。

それを防ぐためにも必要スキルとしていつでも平静を装うことが必要なことを示しています。