「意に反する」
意に反するというのは自分の意思や好みに合わない状況になっている様子を指しており、「意に反して」といった用言を修飾する形になることもたくさんあります。
「意に反する」の意味
意に反してというのは本心に反して、という意味であり、それ以外にも本位に反して、期待に反して、などといった類義語があります。
本人の希望とは違う方向に物事が進んでいる状態を指します。
「意に反する」の言葉の使い方
意に反するという表現は日常的にも使うことができますし、文語体でもビジネスシーンでもよく使われます。
その人の意思に逆らっていることを指している表現で、非常によく使われる表現です。
「意に反する」を使った例文・短文(解釈)
それならば実際に意に反するという表現を使うとどのような例文ができるのでしょうか。
ここでは意に反するという言葉を使った例文をいくつか紹介します。
「意に反する」の例文1
「患者や家族の意思に反して、医者は延命治療を行った」
延命治療が行われる時、患者や家族の意思が聞かれる場合があります。
例えば患者の年齢や病気の進行具合等によっては延命治療は行わない、尊厳を重視する、などといった選択が取られることがあるからです。
しかし、そのような希望を出しているにもかかわらず医者が延命治療を行ってしまうということもあるものです。
このような問題は人間の尊厳に関わりますので、家族や医者がしっかりと話し合う必要があるのです。
「意に反する」の例文2
「本人の意に反して、上司は彼女の昇進と同時にハワイオフィスへの異動を決定したらしいよ」
昇進というのは誰にとっても嬉しいものですが、海外の部署に移るというのはなかなか大変な選択です。
特に家族がいる場合、その家族をどうするのか考えなければいけません。
男性であれば単身赴任という選択をとることができますが、女性であれば子供を置いて単身赴任に行くという事は難しくなりますので、家族を連れていかなければいけないという可能性が出てくるのです。
特に社員が女性である場合、そのような選択は非常に繊細になされなければいけません。
しかし、場合によっては本人の意思が尊重されず、勝手に決められてしまうこともあるものです。
「意に反する」の例文3
「彼の意に反して、会社は彼の休職を決定してしまった」
何か従業員の行動等に問題があった場合、会社は会社員に対して休職や減給等の措置をとることがあります。
本人の話をしっかりと聞くことなく、会社側の一方的な判断が下されることもあるでしょう。
もしも本人にそれなりの理由があるのであれば、会社も張本人の理由をしっかりと聞かなければいけません。
あるいはその人が所属している部署の関係者に話を聞くなど、裏付けを取る必要もあります。
しかしそのようなことを一切せずにただただ問題を解決するためだけに、張本人に対して休職等を言い渡す場合もあります。
「意に反する」の例文4
「親の意に反して、あそこの息子は医学部ではなく教育学部に進んだらしい」
学問等は本人が好きなように行っていかなければいけません。
親が子供の進路を決めるという事は不可能であり、子供は親にコントロールされる必要は無いのです。
しかし、やはり親の中には自分の子供に対し、できればこの大学にいってほしい、これを勉強してほしい、と考えている人もいるのではないでしょうか。
特に子供に医学部を受験してほしいと考える親は少なくありません。
しかし、子供の中には医学部には行きたくない、他の学部に行きたい、と考える人も多いのです。
親がいう進路に進むといつかストレスになってしまう可能性もありますので、子供は自分がやりたいと思っている方向にしっかりと進んでいくことが大切です。