この記事では、「抜粋」と「引用」の違いを分かりやすく説明していきます。
「抜粋」とは?
「抜いた枠」と書いて「抜粋」。
必要な文章、優れた文章、重要な文章、などを書物などから自分のレポートなどに一部書き写したものを「抜粋」と言います。
誰かが作成した文章から一部のみを抜き出すことを意味する「抜粋」。
「抜粋」された文章は、元の文章を自分の言葉として置き換えられることができません。
あくまでも、元のまま使用することを意味します。
「抜粋」の類語は、「要約」、「書き出し」、「抜き出し」、「抜き写し」などとなります。
「抜粋」の使い方
「抜粋」の使い方としては、必要とする個所だけ「抜粋」したといった意味の「一部抜粋」。
どの範囲を「抜粋」したかといった意味の「抜粋範囲」などがあります。
基本的な使い方は、「抜粋する」です。
「引用」とは?
自分自身で文章などを作成する際、ほかの人の書物などの文章からヒントを得ることを意味する「引用」。
ほかの人が作成した文章などを勝手に自分のものとして使用する意味を持ちます。
そのため、「引用」は、法律により規制されているものとなります。
これは、知的財産に当たるもので、法的に問題のある範囲で「引用」することで、著作権法に違反する可能性があります。
「引用」の使い方
「引用」の使い方としては、どの文献を引用したかといった意味の「引用文献」。
レポートなどで必要な、「引用の書き方」や「引用のしかた」などとなります。
「抜粋」と「引用」の違い
「抜粋」と「引用」には大きな違いがあることが以上の説明となります。
「抜粋」の場合、元となる文章そのものを利用する言葉となる一方、「引用」は、ほかの人が作成した文章などを自分の言葉として使用する、といった意味があります。
この違いは、文章などを作成する際、非常に重要な違いです。
そのため、よく理解したうえで使い分けることが大切です。
「抜粋」の例文
・『私は文章作成が苦手なうえ、要点を抜粋するのに時間がかかり大変でした。』
・『今後の参考のためにページを抜粋し保存しておきました。』
・『「抜粋する際には、決まりを守り十分に注意してください」と先生から注意されました。』
・『抜粋した文章は、自分の言葉で置き換えてはいけません。』
「引用」の例文
・『今回のレポート作成には、引用元の記載が必要です。』
・『引用元の割合が多くならないよう注意してください。』
・『卒論作成では、引用のルールを守ることは鉄則です。』
・『先輩から、正しい引用の仕方を教わりました。』
まとめ
以上が「抜粋」と「引用」の違いです。
両方とも、ほかの人が作成した文章などを用いることを意味する「抜粋」と「引用」ですが、その方法、中身に大きな違いがあります。
それらを間違えることで、大きなトラブルに発展する場合も考えられるため、自分の文章などに「抜粋」や「引用」を用いる場合は、決められたルールを守り行うことをおすすめします。