この記事では、「断腸の思い」の意味を分かりやすく説明していきます。
「断腸の思い」とは?意味
「断腸の思い」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「断腸」は「だんちょう」と読みます。
「断腸」は「はらわたがちぎれてしまう」ことを意味し、「はらわた」とは「内臓」という意味があります。
このため「断腸」には「内臓がちぎれる」という意味があり、「小腸や大腸などの腸がちぎれるほど」という意味があります。
これを踏まえて「断腸の思い」は、「腸を切ってしまうくらいの痛みをともなう思い」という意味があります。
ただし、おなかが痛いときなどに、「断腸の思い」という言葉を使うことはありません。
「断腸の思い」は、「心がつらい時」「悲しみが深い時」などに使う言葉になります。
「断腸の思い」の概要
「断腸の思い」という言葉には、「腸を切ってしまうくらいの痛みをともなう思い」という意味があります。
ただし先述した通り、腹痛がひどいときなどに、「断腸の思い」という言葉を使うことはありません。
とても悲しくてつらい時に、この言葉を使うことになります。
そのため「断腸の思い」は、腸を切ったときに、感じるような痛みをともなう、悲しい思いや、つらい気持ちがある」という意味になります。
誰かと別れるときや、誰かにとって、つらい仕打ちをするときなどに、「断腸の思い」という言葉を使うことになります。
「断腸の思い」の言葉の使い方や使われ方
「断腸の思い」という言葉は、ビジネスシーンで使うことが多くなっています。
例えば、会社では業績が悪い場合、会社をたたまなくてはならない場合があります。
しかし、それはつらく悲しい思いが伴うでしょう。
そのため、社長が倒産を決めたとき「断腸の思いで、会社を閉めることにした」などと、従業員を前に言います。
ただ「会社が倒産します」と言うだけでは、社長の真意が伝わらないため、暴動が起こるかもしれません。
そこで、社長自身も悲しくつらい思いを抱えているということを含めるため、「断腸の思い」という言葉を付け加えます。
一方で、倒産しそうな会社を捨てて転職する社員がいる場合も、「お世話になった会社ですが、断腸の思いで転職することにしました」などという言い回しで、つらい思いを表すことがあります。
「断腸の思い」の類語や言いかえ
「断腸の思い」の類語に「胸が張り裂ける思い」があります。
「断腸の思い」は「腸がちぎれるほど」でしたが、「胸が張り裂ける思い」は、「胸が裂けるほど」つらい、また悲しい気持ちを表します。
「いじめのニュースを見ると、胸が張り裂けるような思いがする」などという使い方をします。
まとめ
「断腸の思い」という言葉についてみてきました。
苦しい選択を迫られ、つらい気持ちを抱えながら、何かを決めるとき、また、これまで続けてきたことをやむを得ずやめるときなどに、「断腸の思い」という言葉を使ってみてはいかがでしょうか。