この記事では、「殊勝」と「神妙」の違いを分かりやすく説明していきます。
「殊勝」とは?
「殊勝」は「しゅしょう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「とりわけ優れている様子」という意味で、格別に素晴らしい様子を言います。
2つ目は「心がけや行動などが一途で感心できる様子」という意味で、相手のことを思いやったり道徳的に好ましい言動をする様子を言います。
3つ目は「神々しい」という意味で、素晴らしくて感動する様子を言います。
上記に共通するのは「よくできていて感心する」という意味です。
「殊」は「こと」とも読み「普通とは違っている」という意味、「勝」は「かつ」「まさる」とも読み「すぐれる」という意味、「殊勝」で「普通とは違って優れること」になります。
「殊勝」の使い方
「殊勝」は「とりわけ優れている様子」「心がけや行動などが一途で感心できる様子」「神々しい」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「殊勝だ・である」と使われたり、形容詞として「殊勝な」と使われたり、副詞として「殊勝に」と使われたりします。
基本的に、態度や心がけがとりわけ立派で感心する様子に使われる言葉です。
「神妙」とは?
「神妙」は「しんみょう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「人知を超えて不思議な様子」という意味で、人の力ではできない様なことを言います。
2つ目は「心がけや行いが立派で素晴らしく、感心できる様子」という意味で、当を得た様にしっかりと振舞う様子を言います。
3つ目は「態度が大人しく、素直な様子」という意味で、いつもとは違って大人しい様子を言います。
上記に共通するのは「不思議で感心できる」という意味です。
「神」は「かみ」とも読み、「人間の知恵ではかり知れない不思議なはたらき」という意味、「妙」は「奥深く味がある」「極めて巧みである」という意味、「神妙」で「人知を超えて不思議で奥深く巧みであること」になります。
「神妙」の使い方
「神妙」は「人知を超えて不思議な様子」「心がけや行いが立派で素晴らしく、感心できる様子」「態度が大人しく、素直な様子」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「神妙だ・である」と使われたり、形容詞として「神妙な」と使われたり、副詞として「神妙に」と使われたりします。
基本的に、態度や心がけが不思議な程立派で感心できる様子に使われる言葉です。
「殊勝」と「神妙」の違い
「殊勝」は「態度や心がけがとりわけ立派で感心する様子」という意味です。
「神妙」は「態度や心がけが不思議な程立派で感心できる様子」という意味です。
「殊勝」の例文
・『彼女がやけに殊勝な態度を取っているのであやしい』
・『今更ながら犯人が殊勝な態度で調べに応じ始めた』
・『皆を心配する殊勝な気持ちになった』
・『彼がいやに殊勝なことを言うので意外だった』
「神妙」の例文
・『2人とも神妙な面持ちで話を聞いていた』
・『彼女は神妙な様子で考え込んでいた』
・『お調子者の彼が取引先の前で神妙な顔をしていた』
・『神妙にお縄を頂戴しろ』
まとめ
今回は「殊勝」と「神妙」について紹介しました。
「殊勝」は「とりわけ立派」、「神妙」は「不思議な程立派」と覚えておきましょう。