人や物にはそれぞれ個体差があり、優劣があるのも当然です。
中には非常に優れたものも存在していて、それを称賛することもありますが、なにがどう優れているかで、褒める言葉も変わってくるでしょう。
この記事では、「段違い」と「桁違い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「段違い」とは?
「段違い」とは能力や技術が他のものを明確に上回っていて、かけ離れていることです。
「段違い」の段は武道などの等級を示す言葉ですが、上の段として認められるにはより高い技術が求められます。
つまり「段違い」はまるで等級としての段が違っているように、他の比較対象とは実力や性能のレベルがかけ離れている、という意味です。
「段違い」はものの等級、つまり評価である段が違うようにという言い回しではありますが、実際には評価に関しての違いに対しては「段違い」は使われません。
あくまでもそのものの性能や品質だけを見た上で、それが他より上回っているという場合にだけ使われます。
そのため使われる場面がやや限定的な言葉です。
「桁違い」とは?
「桁違い」とは数字や価値、規模が他のものとは比べ物にならない、比較にならないことを指します。
またそこから転じて、数値などとは関係なく、物事の程度が通常のものや他よりも大きく上回り過ぎているものに対しても使用される言葉です。
元々は算盤で玉の位置、つまり数字の桁を間違えることから来ていますが、失敗という悪い由来に反して、基本的に褒め言葉として良い意味で使われます。
また「桁違い」は数字に関わる由来だけに、主に数字が関わることで使われることも多いですが、数字と全く関係ない場面でも使われることが多いです。
他と比べて大きく上回っているという意味の言葉は「桁違い」以外にも少なからずありますが、その中でも汎用性が高く、日常的に使われやすい言葉と言えます。
「段違い」と「桁違い」の違い
「段違い」と「桁違い」は何を他と比較している時に使う言葉なのかが違います。
「段違い」は比較対象の技術や能力など、性能に関するものが並外れて高い場合に使われる言葉です。
「桁違い」は桁というように数字であったり、値段のような数値化されるようなものに対して使われるのが基本ですが、それ以外の並外れて評価や性能が高いものにも使われます。
「段違い」が適している場面は、「桁違い」という言葉も問題なく使える場面です。
そのため「段違い」は実力的な場合のみで限定的、「桁違い」は普通のものを大きく上回っていればあらゆる場面に使える汎用的な言葉という違いもあると言えます。
まとめ
スポーツ選手の高い実力を褒める場合などは「段違い」と褒めるのが本来は適していますが、「桁違い」でも間違いではありません。
そのため他よりすごいものは全て「桁違い」と言う人もいますが、言葉を使い分けたいのなら、能力的なことに関しては「段違い」を使いましょう。