この記事では、「比較」と「対比」の違いを分かりやすく説明していきます。
「比較」とは?
「比較」は(ひかく)と読み、二つ以上のものを互いにくらべ合わせることを意味します。
「比較」と似ている言葉に「比べる」(くらべる)があります。
二つ以上のものを照らし合わせて、異同、優劣などを調べて明らかにすると言う意味で、比較と意味はほとんど変わりません。
例文1:「友人と身長を比べる」
例文2:「今年は例年に比べ雪が少ない」
「比べる」は、日常の身近なものについて使われることが多いのに対し、「比較する」は、計測したり、実験してデータを取ったりするような場合に使われることが多い特徴があります。
また、「飲み比べる、食べ比べる」とは言いますが、「飲み比較」とは言いません。
・「比較」の例文
例文1:「家電製品を買う際は、多くの評価を比較してから決める。
例文2:「母は価格を徹底的に比較してから、買い物をする」
例文3:「一般ユーザーからの意見も参考にして、比較検討する」
「対比」とは?
「対比」は(たいひ)と読み、二つのものを並べ合わせて、違いやそれぞれの特性を比べることを意味します。
また、二つの性質あるいは量の違ったものを並べると、その違いが著しくなる現象やコントラストを意味します。
「対比」と似ている言葉に「対照」(たいしょう)があります。
二つの事物を照らし合わせて比べることをいい、ほぼ同じ意味です。
例文:「静と動の対照が非常に印象に残る作品だ」
「対照」の方が、「対比」よりさらに違いがきわだつの意味で使われます。
・「対比」の例文
例文1「新商品がヒットし、今年の売り上げは前年対比で2倍となった」
例文2「青い海と白い砂浜が、対比をなしている」
例文3「対比して考えると、物事が理解ができるようになった」
「比較」と「対比」の違い
「比較」と「対比」の違いを、分かりやすく解説します。
「比較」:2つ以上の複数のものを見比べて、その違いをはっきりさせる。
能力を比べることによって、それぞれの特徴を明らかにすることを言います。
「対比」:2つのものを比べ、違いをはっきりさせる。
異なる物事を比べて違いを比較すること。
「比較」は、似たような実力の人、同じ特徴がある商品などを比べるのに対し、 「対比」は、「営業トップのAさんと最下位のBさんを比べて、その差を比べる」 と言うような「その差が明らかな2つを比べる」という違いがあります。
「対比」は複数ではなく2つのものを比べます。
まとめ
今回は「比較」と「対比」の違いを説明しました。
「比較」:2つ以上の複数のものを見比べて、その違いをはっきりさせる。
能力を比べ、それぞれの特徴を明らかにすることを言います。
「対比」:2つのものを比べ、違いをはっきりさせる。
異なる物事を比べて違いを比較すること。
「比較」も「対比」もビジネスシーンにおいてよく使われる言葉なので、2つの意味をしっかり理解し、会話やビジネス文書に活かしていきましょう。