「独身貴族」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「独身貴族」とは?意味と使い方

金銭的に余裕のある人は少なからずいますが、余裕のある理由も多種多様です。

中には「独身貴族」だからという人もいますが、現在では死語なのでその言葉を知らない人も多く、何を言っているかわからなかった人もいるでしょう。

この記事では、「独身貴族」の意味を分かりやすく説明していきます。

「独身貴族」とは?意味

「独身貴族」とは、仕事で得た収入と時間を自分のためだけに使い、気ままに暮らせる未婚の人を意味する言葉です。

貴族とついていますが褒め言葉ではなく、家族や将来のためにお金や時間が取られる既婚者が、気楽な独り身生活を羨み、揶揄する意味合いを持っています。

元々は実家ぐらしが理由で経済的や時間的に余裕がある人を指していました。

しかし現在では実家ぐらしか一人暮らしかは「独身貴族」の意味とは無関係で、独り身であることと、時間や金銭的に自由が効くことのみを意味しています。


「独身貴族」の概要

「独身貴族」という言葉が生まれたのは1970年代の後半です。

当時は男性なら自立し結婚してようやく一人前、女性は結婚して家庭に入るのが当然という価値観が一般的でしたが、働いていても結婚せず実家からも出ずという人も中にはいます。

そう言った人たちは生活費の負担を実家に押し付けられるので、ただ独身である以上に金銭にも時間にも余裕があり、そのお金と時間をファッションに使っていました。

そういった実家から出もしないのに悠々自適に暮らす人を羨み、あるいは見下して生まれた言葉が「独身貴族」です。


「独身貴族」の言葉の使い方や使われ方

「独身貴族」は自分に使う場合と、他人に使う場合でニュアンスが変わる言葉です。

独身者が自分に対して「独身貴族」という場合、単純に結婚しないことで経済的時間的余裕を作っていることを指したり、あるいは結婚できないことを自嘲するニュアンスで使われます。

他人に対して使う場合は、ただ生活の状況を一言で表現するだけの意図ではなく、羨みの気持ちや皮肉を込めて使われることが一般的です。

「独身貴族」の類語や言いかえ

現在ではあえて独身を選ぶ人も増えているので、「独身貴族」は死語になっており、あまり使われていません。

結婚しないことを揶揄する言葉として「お一人様」がありますが、経済状況については関係なく使われます。

ただ「お一人様」は、元々婚期を逃した女性という意味で使われていました。

しかし現在ではネガティブな意味は薄れ、独身生活を満喫している人という意味で使われることが多いので、意味の変移という点でも「独身貴族」と似た言葉と言えるでしょう。

まとめ

「独身貴族」という言葉が使われる機会は減っていますが、生涯未婚を貫く人が増えていることもあり「独身貴族」自体は増えています。

むしろ「独身貴族」の暮らし方が人生設計の一つとして認知されたからこそ、言葉としての「独身貴族」が役目を終え使われなくなったとも言えるでしょう。

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