スポーツニュースなどで耳にする表現のひとつに「窮地を救う」があります。
ごく一般に使われている言葉ですがあらためて考えてみると正確な意味ははどういうものなのでしょうか。
今回は、窮地を救う」の意味と使い方について解説します。
「窮地を救う」とは?意味
「窮地を救う」とは「これ以上打つ手のない追い詰められた状況を解決すること」と言う意味の言葉です。
「窮地を救う」の概要
「窮地を救う」の「窮地」は「手の施しようがない限界の状況」を意味する言葉です。
「あとは座して悪い結果を待つだけ」という状況が「窮地」であり、そのような絶望的な状況から奇跡のように助け出すことを指して「窮地を救う」と表現します。
「窮地を救う」のは人であったり新製品であったり新たなアイデアであったりといろいろです。
複合的に要素が重なりあって救われることもあります。
例えば「助っ人が開発した新商品が大ヒットして倒産の危機を切り抜けた」というようなケースでは助っ人、新製品、大ヒットしたという事実全てによって会社の窮地が救われています。
「窮地を救う」は命の危険を伴う具体的な窮地だけなく存続の危機や成立の危機など安全以外の窮地に対しても使われます。
一般的にはかなり大きな損失や損害を回避したケースで使われる言葉であり、道で転ぶ程度のちょっとした危険など規模の小さいものに対して使うのは誇張表現とみなされます。
「窮地を救う」の言葉の使い方や使われ方
・社運をかけて開発したニューモデルによって倒産の窮地が救われた。
・ヒーローの窮地を救ったのは防衛隊の新兵器だ。
・軍師の知略によって本陣の窮地が救われる。
・負ければ予選敗退の窮地を救ったのは5回表に代打満塁ホームランを打ったベテラン選手だ。
「窮地を救う」の類語や言いかえ
・地獄に仏
「地獄のような苦しい状況の中でまるで仏の慈悲のような予想外の助けを受ける」ことを意味するこの言葉は「絶体絶命の状況から救い出される」という意味においてとても似た意味を持つ表現です。
「窮地を救う」が追い詰められていることを強調しているのに対しこちらは「どこを見回しても悪いことばかり」という若干ニュアンスに違いはありますが言い換えもできるほど意味が共通している言葉です。
・天の助け
「天からの恵みであるかと思えるほどの予想外に幸運な救いの手が伸ばされること」を意味するこの言葉には自らが用意した手段や方法ではどうにもならない状況に助けがやって来るというところに共通点が見られます。
・救世主
もともとの意味は「人類の救い手となる存在」ですが比喩的に「苦しい状況を助けてくれる存在」と言う意味で使われます。
文字通り「窮地から救う」のが「救世主」の意味するものなので、助けとなった存在を「救世主」と呼ぶのが正しい使い方です。
まとめ
「窮地を救う」は似たような表現が多く様々に言い換えられますが基本的な意味はほぼ同じです。
具体的な意味をきちんと理解し間違いのないよう言葉を使いましょう。