「脳天気」
脳天気とは「のうてんき」と読みます。
楽天的などということもあり、のんきで何事も深く考えない様子という意味を持っています。
能天気と書く場合もあります。
頭の中が晴れ渡っているという意味ですが、空が澄み渡りように頭脳明晰であるというわけではなく、雲1つ無いように何も考えていない様子を指しているのです。
頭の中がお花畑状態、という意味でも使うことができます。
イメージで使われることも多い単語だといえます。
「脳天気」の意味
人間は何かしら不安を抱いたり悩んだりするものです。
晴れ渡った空にいくつかの雲が浮かび、雲行きが怪しいこともあるかもしれません。
太陽がかげることもあるでしょう。
しかしそうはなっておらず、頭の中が澄み渡りようにハッピーな状態を脳天気というのです。
「脳天気」の言葉の使い方
脳天気という表現はあまりポジティブに使われることがありません。
何も考えていなくて楽天的などという意味もありますが、軽薄といった意味合いを持ち合わせています。
物事に到着せず、十分に考えていないことを指す場合もあり、考えが浅いことを指しているのです。
そのため、そのような人のことを表現するために脳天気という表現を用いることがあります。
のんびりという意味ではなく、皮肉を込めて使われることが多い表現になります。
また、無頓着と言い換えることもできるでしょう。
「脳天気」を使った例文・短文(解釈)
それならば脳天気という表現はどのように用いられるのでしょうか。
ここでは脳天気という言葉の例文をいくつか紹介します。
「脳天気」の例文1
「あの人は脳天気だから、きっと何も考えていないよ」
何かについて決めなければいけない時、様々な人の意見を聞いて決定することがありますよね。
あの人に聞いてみよう、この人に聞いてみよう、と考えることがあるかもしれません。
しかし、その中で出てきた人が常に何も考えておらず、考えが浅くて良い助言をすることができない人であったら、「あの人は脳天気だから」ということができます。
つまり、その人の助言は聞く必要がないという意味になるのです。
「脳天気」の例文2
「脳天気だなぁ、まったく」
みんなが何かで悩んでいる時、1人だけそこまで考えていない、楽天的で心配していなさそうな状態である、などという時はその人張本人に対して脳天気だということができます。
ただし、これは良い人間関係の場合のみに使うことができる言葉であり、あまり知らない人に対して使う言葉ではありません。
マイナスの意味合いを持ち合わせていますから、よく知らない人に対して直接使ってしまうと人間関係に影響を及ぼしてしまう可能性があります。
「脳天気」の例文3
「脳天気にしていると試験に落ちるよ」
試験前には一生懸命勉強しますよね。
しかし、そんな試験の心配をせず、全然勉強しなかったらその試験ではうまくいかないかもしれません。
試験を受けるときには少なからず緊張感をもち、準備をしておくような余裕が欲しいものです。
まったくの不安を抱かないでいたら、本当は受かる試験にも落ちてしまう可能性があります。
「脳天気」の例文4
「脳天気という言葉は江戸時代には存在していたらしい」
脳天気という表現は実は江戸時代から存在していたのではないかと考えられています。
もともと昭和の後期から能天気という漢字が使われるようになりましたが、それ以前は脳天気という字の方が一般的でした。
小説家の平井和正が脳内が快晴状態であるという意味で脳天気という感じを使い始めるようになったと言われています。
ただ、イメージでこの字が使われるようになったということもできますし、正確な語源は分かっていません。
今ではどちらの文字を使っても正解です。