「露骨」
露骨は、普段からよく使われている言葉の1つです。
「あからさま」な様子を表現し、あまりいい意味のある言葉ではありません。
「露骨な」という形容詞形にして、何か(その対象)の前に付けて使う場合と、この言葉だけで名詞として使うこともできます。
「露骨」の意味
露骨とは、「そのまま」、「むき出し」という意味で使う言葉です。
「露骨な表現」と言えば、一切(普通には口に出しにくいことなど)オブラートに包むことなく、そのものを伝えることになります。
これによって失礼になってしまうことも少なくないので、その注意の為に使われることも多いです。
その場合には、「少し露骨ではないか」などという使い方になります。
「露骨」の由来・語源
露骨の語源は、「骨」まで「露」(あらわ)になっている様子からです。
そこまで「むき出し」だということがそのまま由来だと考えてください。
元は戦場で兵士が戦死し、そのまま骨になってしまった姿をこの言葉で表現していたと言われていますが、そこからどう変化して今の意味になったのかは不明です。
「露骨」の英語と解釈
露骨と英語で表現する時には、“explicit”や“blatant”がよく用いられます。
前者は「明確な(意図があって)」という意味の英単語で、「露骨」とは若干ニュアンスが異なりますが、近い意味で使うことができます。
後者の“blatant”は「図々しい」、「見え見えの」と解釈され、“explicit”より少し意味が軽く、柔軟性もある言葉です。
そこが日本語の「露骨」と近いこともあって、こちらの方が英訳として向いています。
「露骨」の言葉の使い方
露骨は、「露骨な表現」、「露骨な態度」などと使われることが多い言葉で、基本的にいい意味で使うことはないと考えて構いません。
ですが、そのような表現や態度などを咎める為に用いることも多いので、この言葉が使われているからと言って、必ずしも何かを悪く表現している訳でもなく、注意喚起としても使える言葉です。
「露骨」を使った例文・解釈
露骨を使った例文です。
露骨は使える様々な対象と、名詞として使っている例も挙げていきます。
「露骨」の例文1
「あの雑誌はかなり露骨な表現が多いのが特徴だ」
写真週刊誌やゴシップ専門誌には、そのような雑誌も多いです。
その手の露骨な表現や記事には嫌悪感を抱く人も多いでしょうが、逆に、それだからこそと求める人も多く存在するので、いくつもそういった雑誌が発売されているのだと言えるでしょう。
「露骨」の例文2
「そんなに露骨に嫌な顔をするものでもない」
いかにも嫌だという表情をした為に、注意されたという例文です。
顔だけでそれがはっきり分かってしまうと、相手に対して失礼になることも少なくありません。
どれだけ嫌なことを言われた(嫌な指示や命令を受けた)としても、このような態度をとるのは避けた方がいいでしょう。
「露骨」の例文3
「そこまでやってしまうとさすがに露骨だろう」
何かを表現する為に、何気なくその示唆となるような言動に出ることがありますが、それでは分かってもらえないと思い、露骨にやってしまったという例になります。
例えば、コーヒーメーカーの調子が悪いのがいつまで経っても直らないので、担当者の机の上に新しいそれのパンフレットをたくさん置いておくなどという行為がこれに当たります。
「露骨」の例文4
「露骨なまでにスポンサーが強調されたユニフォームだ」
色々なスポーツのクラブチームのユニフォームを見ると、そのようなものも多いと言えるでしょう。
スポンサーあってのチーム経営なので、多少は仕方ありませんが、べたべたとスポンサーロゴだらけのユニフォームになると、あまり格好よくは見えないのも確かです。