この記事では、「健闘」と「敢闘」の違いを分かりやすく説明していきます。
「健闘」とは?
「健闘」とは、不利な条件に対して負けることなく、立派に戦うという意味があります。
簡単に覚えるならば「気持ちが折れることなく努力する」とするとわかりやすいでしょう。
自分にとって不利だと知ると、最初から勝負をしない、回避するといった行動をとることもあります。
このような行動は要領が良いとされるかもしれませんが「健闘」という言葉は当てはまりません。
困難な状態であっても努力する、戦う、立派に振舞うといったことが「健闘」なのです。
「健闘する」とはいい意味を持つ言葉なのですが、人に対して「健闘を祈る」といった言い方は要注意です。
自分より目下、同等である場合は使えますが、目上の人に対しては使いません。
「敢闘」とは?
「敢闘」とは、全力をふるって、勇ましく戦うという意味になります。
勇気を持って相手にあたる、戦うということで、スポーツ、武道などの競技において必要な精神とも言えるでしょう。
その為、全力を出した選手に対して「敢闘賞」という賞が贈られるのです。
「全力を尽くす」ということは、スポーツに限らず、仕事や習い事でもあることですが「敢闘」は、一般的にスポーツ、武道において使われる言葉です。
「一度は断られたのに、取引先によく敢闘した」などとは使いませんので気をつけてください。
「健闘」と「敢闘」の違い
「健闘」と「敢闘」は、どちらも「戦う」といった意味が共通してあります。
ですが、戦い方の意味が違いますので、混同せずふさわしい方を使うようにしてください。
「健闘」は、不利な条件、困難な状況にあっても、それに負けることなく「立派に戦う」ことを言います。
簡単に言えばどんな状況であれポジティブな気持ちで向かっていくことです。
仕事、スポーツ、武道、物事など、様々なことに対して使う言葉です。
一方の「敢闘」とは、全力を出して、勇ましく戦うこと、という意味があります。
スポーツ、武道などで「全力を尽くす戦い」 という意味で使われます。
仕事や物事に対して使っても意味は通りますが、一般的な会話において使う機会は少ないでしょう。
まとめますと「健闘とは不利な条件にも負けず、立派に戦う」「敢闘とはスポーツ、武道において勇敢に戦う」という違いがあります。
「健闘」の例文
・『初めて挑戦して3位なのだから、十分健闘したと言えるだろう』
・『どこも売上が落ちているなか、B支店だけ健闘している』
・『明日の試合、応援に行けないけど君の健闘を祈っている』
・『練習試合の後、お互いに健闘をたたえ合った』
「敢闘」の例文
・『うちの学校は準優勝だったけれど、敢闘賞は先輩が貰った』
・『敢闘むなしく敗れ、挑戦は終わった』
・『センスがあっても、敢闘精神を持っていない子は強くなれない』
・『先輩チームを相手に、下級生チームはよく敢闘したと褒められた』
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「健闘」と「敢闘」、二つの言葉の意味と違いを説明しました。
それぞれの意味を正しく理解し使い分けてください。