この記事では、「断裂」と「切断」の違いを分かりやすく説明していきます。
「断裂」とは?
線状に切れて2つになることです。
「断」にはたち切る、切り分ける、「裂」には2つに引きさくという意味があります。
このことからも「断裂」とは2つの切りさくという意味であることがわかります。
切るとは、つながっていたものを離す、尖ったもので人体などを傷つけるという意味があります。
つながっていたものを離す場合、線状に離す、断面をジグザグにして離すなど、いくつか方法がありますが、「断裂」の場合は線状に切れることをいいます。
人体の場合は、「靭帯断裂」を起こすことがあります。
人間の体には、骨格の各部をつなぎ、関節の動きを滑らかにしたり、動きを制限したりする靭帯があります。
さまざまな部位に存在していますが、ケガをしやすいのが十字靭帯です。
バスケットボールなど激しい動きをするスポーツをしている人は、スポーツ時に「十字靭帯断裂」を起こしてしまいやすいです。
靭帯が完全に切れた状態になっています。
「断裂」の使い方
線状に切れて2つにわかれることを指して使用する言葉です。
「アキレス腱断裂」「靭帯断裂」など、人間の体の部位について使われることが多いです。
「切断」とは?
物を刃物などで切り離すことです。
一続きになっていたものが、続いていない状態になることをいいます。
くっついているところはなく、完全に離れています。
1本の丸太があったとします。
ここにノコギリを入れて、2つに分けました。
1本だったものが2本になっています。
どこもくっついているところはありません。
このような状態を「切断」といいます。
また、かかわりやつながりをなくすという意味もあります。
インターネットを利用するためには、パソコンなどを回線につなげなければなりません。
インターネットや回線とのつながりをなくすことを「切断」といいます。
「切断」の使い方
断ち切るという意味で使用をします。
つながっていたものを離すことです。
「断裂」と「切断」の違い
どちらの言葉にも「切れる」という意味が含まれていますが、やや意味合いが異なります。
前者は線状に切れることをいいます。
後者はひと続きになっていたものを切ることです。
線状でない場合もあります。
また、回線のような何かとのつながりを切ることもいいます。
「断裂」の例文
・『アキレス腱が断裂していた』
・『十字靭帯を断裂する』
・『靭帯が断裂してしまったのでしばらく運動できない』
・『断裂した部分が痛い』
「切断」の例文
・『事故によって脚を切断しなければならい』
・『何者かによって切断された』
・『パイプを切断する』
・『ナイフを使って切断する』
まとめ
切るという意味を持つ2つの言葉ですが、どのような切れ方なのかという点に違いがあります。
また、「切断」は物質を切ることだけでなく、回線のようなものを切る意味がある点も違います。