「下手物」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「下手物」とは?意味と使い方

この記事では、「下手物」【げてもの】の意味や使い方、例文を分かりやすく説明していきます。

「下手物」とは?

「下手物」【げてもの】とは、並の品よりも粗末で安物に見えるものを指す言葉で、元々は工芸品の仕上がりが酷く、雑に作られているものという意味があります。

普通とは違い、変わりすぎているため店に並べて販売できないという物であるというときに使われている言葉です。

手をあまり加えていないもので、素朴な作りの見た目であるところが上品でも上質でもなく、客に出せない下衆向けの物として扱われる物も当てはまります。


「下手物」の概要

殿様や位の高い者へ捧げる「上手物」は見栄えも良く、素晴らしい出来であるのに対して、「下手物」はちっとも人へ贈れるような代物ではなく、かえって恥ずかしいと感じるような物であるため渡せない物を指す言葉です。

名のある職人が作り出したような精巧な物品ではなく、素人が作ったようなすぐに壊れる物は商品価値もなく、大衆向けの物として扱われる物になってしまいます。

このような「下手物」と呼ばれる物は職人が作り出す骨董品ばかりではなく、悪趣味と感じるような好物に対しても使われており、例えば「私は下手物食いだ」と人から見たとき気持ち悪いような料理が好きであることを伝えます。

気持ち悪さのある食べ物好きのお笑いタレントを「下手物芸人」と言うなど、少し異様に感じる人を蔑むわけです。

元々は「外道」【げどう】という意味で使われていた言葉であり、「下手」「げて」となり、「下等」【かとう】という意味で使います。


「下手物」の言葉の使い方や使われ方

人が作った物に対してどうも見た目が粗悪だ、作りが安っぽいと思う物を「下手物なんだ」と蔑む気持ちを伝えます。

もっと良い物を期待して依頼したというのに職人の腕が悪いのか、理想とは違うひどい物ができたときも「下手物すぎて困った」とがっかりする気持ちを表します。

人があまり好まないような物を「好き」という人に対して「下手物好きだ」と気持ちを伝えて、近寄りたくないという気持ちを表すときに使います。

そんな人を揶揄するときは「あなたは下手物好きだ。

気持ち悪い」
と、変わり者と付き合えないと伝えるわけです。

「下手物」を使った例文(使用例)

・『この下手物を食べてみれば分かりますが、味は雲丹のように美味しいんです』
・『どうしたんだ。私が頼んだのはこのような下手物ではない』
・『私は人が嫌うような下手物が好きなので、世界各地の風変わりな骨董品を集めている』
昆虫や幼虫、爬虫類を食材とした料理は見た目がグロいですが、食べると雲丹や鮑のような高級食材と同じ味に似た物とそっくりなものがあります。

そんな「下手物」の使い方としては、世界各地の風変わりな物を集めるのが趣味だと自分の個性を伝えられる言葉です。

そんな「下手物」を愛好する人にとって、世界の風変わりな物を集めるのが趣味という人もおり、個性的なものであればあるほど興味がわく物となります。

まとめ

どうも粗悪な物、お金にならない見た目の物などに対して、これは酷いと思ったとき「下手物で売り物にならない」と気持ちを表せる言葉です。

目にしたものがどうも一般大衆向けの安っぽいものだと感じたときは、「下手物なんだ」と言ってみるといいでしょう。

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