この記事では、「どじょう」と「うなぎ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「どじょう」とは?
「どじょう」は東南アジア、東アジアに生息するコイ目ドジョウ科の淡水魚です。
日本では水田や湿地に自生するほか、食用するための養殖もおこなわれています。
「どじょう」は全長が10~15㎝あり、筒状で胴長の形をしています。
体色は茶褐色で、口ひげが10本あるところが特徴です。
「どじょう」は日本では古くから日常的に食されてきた魚で、旬の夏になるとスーパーでも手ごろな値段で見かけるようになります。
江戸時代の頃には、江戸の水田で大量に捕獲されていたことから、東京の郷土料理として「どじょう」料理が発展しました。
ごぼうと一緒に煮る「柳川鍋」が有名です。
「どじょう」は脂質が少なく、味は淡泊であっさりとしています。
栄養価は「どじょう」より体の大きな「うなぎ」に匹敵するといわれ、特にカルシウム、亜鉛、ビタミンB群が豊富に含まれています。
「うなぎ」とは?
「うなぎ」(鰻)は、温帯から熱帯に生息するウナギ目ウナギ科の淡水魚です。
ニホンウナギ、ヨーロッパウナギなどをはじめ19種類が確認されており、食用に利用されています。
「うなぎ」は、全長約1mある大型魚で細長い形をしています。
皮膚の表面は粘膜に覆われてぬるぬるし、ヘビのようににょろにょろと体をくねらせながら泳ぎます。
淡水魚ですが「降河回遊魚」のため、海で産卵し、孵化した幼魚は河川にさかのぼって成魚になり、産卵するためまた海に戻る習性があります。
食用される「うなぎ」には天然ものと養殖ものがあり、日本で食されている「うなぎ」の大半は養殖ものの輸入品です。
世界的に資源数が減っていることから値段が高騰し、特に国産の天然ものは高級品として扱われています。
「うなぎ」は味が濃厚で、日本では甘辛いタレを付けて焼く蒲焼、タレを付けずに焼く白焼、うなぎ丼やひつまぶしなどの調理が親しまれています。
栄養価が高く、特にビタミンA、ビタミンD、脂質が豊富です。
日本では、夏バテ防止のため「土用の丑の日」に「うなぎ」料理を食べる習慣があります。
「どじょう」と「うなぎ」の違い
「どじょう」と「うなぎ」の違いを、分かりやすく解説します。
「どじょう」はコイ目ドジョウ科の水田や湿地に住む小型の淡水魚です。
「うなぎ」はウナギ目ウナギ科の大形の淡水魚です。
どちらも細長くてにょろにょろしているので、仲間のように思われがちですが、生物学上でははっきりした違いがあります。
「どじょう」は手ごろな値段とあっさりした食味が魅力です。
早くから汁や鍋などにして庶民に親しまれてきました。
一方、「うなぎ」は一部の品種が絶滅危惧種に指定されるなど資源数が減っており、値段は高騰が進んでいます。
「土用の丑の日」に「うなぎ」を食べる習慣があり、日本の国民食のひとつになっています。
まとめ
「どじょう」と「うなぎ」は見た目が似ていますが、意外にもお互いの間につながりは一切ありません。
どちらも日本人の食文化に欠かせない魚です。
どのような特徴があるのか知ると、一層親しみが感じられるでしょう。