「剥離」と「乖離」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「剥離」と「乖離」の違い違い

この記事では、「剥離」「乖離」の違いを分かりやすく説明していきます。

「剥離」とは?

はがれること、はがすことです。

パイ生地は層で形成されています。

パイ生地の層は、はがそうと思えばはがすことができます。

層と層の間にわずかにすき間があるので、はがすことができるのです。

爪は3つの層で形成されています。

爪は何らかの理由で層と層の間にすき間ができてしまうと、はがれてしまいます。

こうして二枚爪になります。

爪甲剥離症という症状があります。

これは、爪が先端からはがれ浮き上がってしまうものです。

はがれるので「剥離」と病名についています。

シールは、台紙にくっついた状態で販売されています。

粘着面が出た状態では、パッケージの中でシール同士がくっついてしまいます。

こうならないように、台紙が使用されています。

この台紙は簡単にはがすことができます。

これを「剥離紙」といいます。


「剥離」の使い方

表面についているものを取るという意味合いで使用をします。

病名にこの言葉がついていることが少なくありません。

その場合、望ましくない意味で使用されています。

しかし、この言葉自体には、望ましい・望ましくないという意味は含まれていません。


「乖離」とは?

結びつきがはなれることです。

本来、深い結びつきがあったものの間で、隔たりが生まれることを指しています。

距離があって離れることや、疎遠になることが、隔たりです。

たとえば、歴史をテーマにしたゲームがあったとします。

ゲームは空想の世界なので、どのようなものでも作ることができます。

史実にそったものにすることもできれば、史実とは離れたものにすることもできるのです。

史実に沿った内容であれば、事実とゲームの内容は、ほぼ同じものになるでしょう。

歴史の内容をもとにしていながらも、そこからかけ離れたものになっていれば、これは歴史とゲームの内容が「乖離」しているといえます。

「乖離」の使い方

かかわりあいに隔たりが生まれることを指して使用をします。

くっついた物と物が離れることではありません。

「剥離」と「乖離」の違い

どちらの言葉にも、はなれる、はなすという意味を持つ漢字である「離」が使用されており、2つの言葉には離れるという意味合いがあります。

しかし、同じことではありません。

前者の言葉は、くっついていたものが離れることを指しています。

たとえば、爪がはがれるなどです。

後者の言葉は、むすびつきが離れることを指しています。

たとえば、政府が考えていることと人民の考えていることの間に隔たりがあることなどです。

「剥離」の例文

・『剥離紙をはがす』

・『皮膚の角質の剥離をうながす』

・『網膜が剥離する可能性があります』

「乖離」の例文

・『大きな乖離がある』

・『この乖離は放置していてはいけない』

・『現実と乖離している』

まとめ

離れるという意味合いのある2つの言葉ですが、何が離れるのかという点に違いがあります。

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