「必至」とは?
「必至」という言葉は「ひっし」と読みます。
「必至」には、「必ずそこに行きつく情勢にある事」という意味があります。
「必ず至」という意味があると覚えておきましょう。
例えば高校野球の予選で常連校と戦う事が決まったら、苦戦する可能性が高いでしょう。
このような時に、「苦戦は必至だ」と「必至」という言葉を使います。
「必須」とは?
「必須」という言葉の読み方と、意味を紹介します。
「必須」は「ひっす」と読みます。
また「必須」には、「どうしてもなくてはならない物事」という意味があります。
例えば、登山を趣味にしている人なら、登山のために必要不可欠な道具がいくつも思い浮かぶでしょう。
例えばリュックや登山靴、防寒具などは「登山には必須」となります。
このように「必須」には「どうしてもなくてはならない物事」という意味があります。
「必至」と「必須」の違い
「必至」と「必須」は「必ず」という言葉が使われている、雰囲気の似た言葉です。
この二つの言葉にはどのような違いがあるでしょうか。
「必至」には「必ずそこに行きつく情勢」という意味があり、「必須」には「どうしてもなくてはならない物事」という意味があります。
必ずという意味を除けば、「必至」には「行きつく情勢」、「必須」には「ほしい物事」という意味があります。
このように「必至」と「必須」には、「情勢」と「物事」と、「必ず」に続く意味に違いがあります。
「必至」の使用例
「必至」の使用例を見て行きましょう。
「必至」という言葉を使いやすくなる言い回しを紹介します。
「解散は必至」
「解散は必至」は政治の世界における常套句です。
衆議院は「解散」を宣言する事で、総選挙をして、民意を問う事ができます。
総選挙をした方が議員数を増やせるなど、与党にメリットがある時に「解散」という手段が取られる事が多く、そのような情勢が近づいている時に「解散は必至」という言葉を使います。
「反発は必至」
「反発は必至」という言い回しも良く使います。
例えば消費税の増税を喜ぶ人は、ほとんどいないでしょう。
このような政策を打ち出す時、市民の反発が予想され避けられない情勢となるため、「反発は必至」という言葉を使います。
「売り切れ必至」
「売り切れ必至」という言葉も良く使います。
人気ブランドが、有名デザイナーとコラボした限定商品を販売する時などは、かなりの売れ行きが期待されます。
このような時に「売り切れ必至」という宣伝文句が使われます。
「必須」の使用例
続いて「必須」の使用例を見て行きましょう。
「必須」を実際に使う時、どのような言い回しをするでしょうか。
「資格が必須」
「資格が必須」という言葉を、就活時などに聞いた事があるかもしれません。
例えばタクシー運転手になるためには、普通運転免許が必要になります。
このようにある職業に就くために必要不可欠な資格がある時に、「資格が必須」と言います。
「必須科目」
「必須科目」は、大学を卒業するために必要な科目の事です。
専門科目以外に、「必須科目」と呼ばれる科目を受講し試験に合格しないと、卒業できずに留年する事になってしまいます。
「必須アミノ酸」
「必須アミノ酸」とは、体を合成するために必要なアミノ酸の中でも、体内で合成できないアミノ酸の事を言います。
食事やサプリから摂取する必要があるため、鳥のささみ肉や牛乳、プロテインなどから「必須アミノ酸」を摂取します。
「必死」の意味
最後に「必死」の意味を紹介します。
「必死」には、「命を投げ出すような気持ちで物事をする事」という意味があります。
「必死で受験勉強をする」「必死で仕事をして、納期に間に合わせる」などという使い方をします。
「必至」と同じ「ひっし」という読みをする似た雰囲気の言葉ですが、「必至」とはまるで違う意味があります。