この記事では、「卑屈」と「ネガティブ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「卑屈」とは?
いじけて、必要以上に自分のことを見下げること、またそのさまです。
いじけるには、すねたようす、ひねくれて素直でなくなるという意味があります。
つまり「卑屈」な状態になるのは、すねているときだといえます。
そして、必要以上に自分自身を卑しめてしまいます。
とるに足りないものだとするのです。
このような状態になっている人は「自分なんて」という発言がみられることがあります。
「なんて」という語は、軽んじることを表すときに使われます。
「自分なんて」というと、自分を軽んじていることを表しています。
「卑屈」の使い方
自分のことを卑しめるといった意味で使用をします。
他人が行う行為ではなく、自分が自分に対して行うものです。
「ネガティブ」とは?
「ネガティブ」には3つの意味があります。
1つめはは、電極の陰極です。
電極には、陰極と陽極があります。
電池では陰極に向かって電気が流れてきます。
2つめの意味は、陰画、ネガのことです。
撮影・現像してできた、明暗や色相が実物とは反対になっているフィルム・乾板の画像のことをいいます。
3つめは、肯定的とは反対のさまです。
否定的、消極的なさまをいいます。
たとえば、電車が本来到着する時刻よりも遅れていたとします。
そのとき、「まだ到着するまで時間があるからコーヒーでも飲んでゆっくりしていよう」と捉える人もいれば、「なんて悪いことなんだ、絶望的だ」などと捉える人もいます。
「ネガティブ」とは後者のさまです。
「ネガティブな情報」などともいいます。
この場合は、その情報が否定的であることを意味しています。
「ネガティブ」の使い方
日常的には、否定的なさまを指して使用されています。
よい意味で使われることは少ないです。
人が物事を受け取るときの態度、物事のようすなどについて使われます。
「卑屈」と「ネガティブ」の違い
セットで使われることがある2つの言葉ですが、それぞれの言葉の意味は異なります。
「卑屈」とは、自分をとるに足りないものと見下げることです。
自分への態度を指しています。
「ネガティブ」とは否定的なさまです。
「卑屈」の例文
・『きみの卑屈な態度が気に入らない』
・『卑屈だった主人公がある人に出会って変わっていく物語』
・『人と比べて卑屈になってしまう』
・『以前は卑屈になることがよくあったんです』
「ネガティブ」の例文
・『ネガティブな感情を抱く』
・『ネガティブなニュースには触れないようにしている』
・『ついネガティブなことばかり考えてしまう』
・『SNSのネガティブな投稿は気にしないようにしている』
まとめ
セットで使われることがあり、同じような意味を持っているように感じる2つの言葉ですが、一方は自分を見下すこと、もう一方は否定的なさまを意味しており、それぞれの言葉が指す者は違います。